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甲子園球児が“尊敬する人”は誰? 今も昔も強い「親」、著名人に絞ると…3位・本田圭佑、2位・大谷翔平、1位は…〈センバツ全選手調査〉
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byGetty Images/KYODO
posted2023/04/09 11:00
センバツ甲子園に出場した36校・全641選手の「尊敬する人物」は誰か――
選ばれやすい「身近な人」「レジェンド」
前年のプロ野球界は王貞治監督がダイエーを初の日本一に、星野仙一監督が中日を11年ぶりの優勝に導き、ルーキーの松坂大輔が「リベンジ」、上原浩治が「雑草魂」で新語・流行語大賞に輝いた。そして迎えた2000年、巨人・長嶋茂雄監督の「背番号3」復活が大フィーバーを巻き起こしていた。引退後、第1次政権では「90」、第2次政権では「33」だったが、FA移籍の江藤智が広島時代と同じ「33」を付けることで、永久欠番「3」が蘇っていた。ミスターは2月12日、宮崎キャンプで9252日ぶりに栄光の背番号3をお披露目。村上宗隆が生誕した10日後の出来事である。
大まかに分ければ、球児の「尊敬する人物」には2つの傾向がある。家族や高校の監督、先輩のような「身近な人」、もしくは長嶋茂雄や王貞治のような手の届かない「レジェンド」を挙げるのだ。そのため、53歳の星野監督と2年目の東出輝裕、ルーキーの米野智人が並ぶ。東出と米野はいずれも母校の選手が名前を挙げた。
これを頭に入れた上で、今春の著名人限定の「尊敬する人物」ランキングを見てみよう(センバツ出場校の監督除く)。
2023年版「尊敬する著名人」ランキング
1位:39票 イチロー(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)
2位:35票 大谷翔平(エンゼルス)
3位:15票 本田圭佑(サッカー)
4位:8票 野村克也(元ヤクルト監督など)
5位タイ:5票 新庄剛志(日本ハム監督)
5位タイ:5票 山田哲人(ヤクルト)
5位タイ:5票 吉田正尚(レッドソックス)
8位:4票 浅野翔吾(高松商業→巨人)
9位タイ:3票 志村けん(芸人)、松本人志(芸人)、松井秀喜(元巨人)、黒田博樹(元広島)、藤川球児(元阪神)、ダルビッシュ有(パドレス)、鈴木誠也(カブス)、源田壮亮(西武)、坂下翔馬(智弁学園→近畿大学)
ルーキーの浅野翔吾、近大の坂下翔馬が錚々たるメンバーに名を連ねた。浅野は母校以外からも1票、母校センバツ不出場の坂下は二松学舎大付(東京)、北陸(福井)、鳥取城北(鳥取)から1票ずつ集めた。
「イチローが1位」の理由を考察
引退から4年経つイチローが1位に輝いた。前人未到の日米通算4367安打を放ったレジェンドは引退後、学生野球指導資格を回復。2020年12月の智弁和歌山を皮切りに、翌年は国学院久我山、千葉明徳、高松商業、翌々年は都立新宿、県立富士で技術や心構えを伝授した。