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<自律の3年間を語る>
花巻東・大谷翔平「『楽しい』より『正しい』を。

posted2019/07/25 08:00

 
<自律の3年間を語る>花巻東・大谷翔平「『楽しい』より『正しい』を。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

photograph by

Nanae Suzuki

高校時代から夢見ていたメジャーリーグの舞台で、よもやバッターとして活躍するとは自分でも思っていなかった。すべての道に通じていた、花巻東での学びを語った。(Number983号掲載)

 今年の夏の岩手大会。

 大谷翔平の母校、花巻東は初戦で薄氷の勝利をつかんだ。花巻北を相手に3点をリードしながら9回表、一挙に4点を失い、逆転されてしまったのだ。それでもその裏、花巻東は同点に追いつき、最後はサヨナラ勝ち……岩手県でその試合が行われた翌日、海を越えたアナハイムではエンゼルスの大谷翔平と、マリナーズの菊池雄星という、花巻東を卒業した二人のメジャーリーガーが対峙していた。まずは大谷に花巻東の初戦の結果を知っているか、訊いてみた。

「いや、全然、知らないです。そうなんですか、危なかったんですか。それ、いつの話ですか。えっ、夏の大会? へーっ、マジか……危な(苦笑)」

 後輩のピンチを他人事のように笑ってみせたメジャーリーガーではあるが、彼の芯には今もなお、花巻東で培った魂が火照っている。18歳の大谷が甲子園を目指していた夏――今から7年前のことだ。

「思い浮かぶのは、決勝じゃないですか。マウンドから見た感じ……ああ、ファウルだなぁって(笑)」

 やはり7年前の夏の、あの大飛球は今も大谷の脳裏に刻みついている。2012年7月26日、岩手大会の決勝で盛岡大附と戦った花巻東は3-5で敗れた。3回、ワンアウト一、二塁から大谷が打たれたレフトのポール際への大飛球。これがホームランと判定されて、最後の夏は岩手で幕を閉じたのだ。大谷が当時をこう振り返る。

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