甲子園球児の「好きなプロ野球チーム」はどこ？ 1位ならずも“巨人の人気が落ちない”理由…カギは「BSテレビ中継」にあった〈ランキング〉

　センバツ甲子園の時期になると、毎年『選抜高校野球大会完全ガイド』（週刊ベースボール別冊春季号）が発売され、出場校の選手名鑑が掲載される。そこには昭和の頃から「好きなプロチーム」（現在は好きな球団）というアンケート項目がある。

　今年は、慶応高校の清原勝児が話題になった。そこでまず、父親の清原和博が初めてセンバツに出場した1984年の「好きなプロチーム」を数え、ランキングを作成した（複数回答は全てカウント。左から順位、票数、得票率、球団名。得票率は小数点第2位を四捨五入。以下同）。

1984年版「好きな球団」ランキング

1位：274票　59.6％　巨人
2位：60票　13.0％　阪神 
3位：36票　7.8％　西武
4位：27票　5.9％　広島
5位：21票　4.6％　中日
6位：16票　3.5％　なし（空欄は「なし」と判断）
7位：6票　1.3％　近鉄
8位タイ：4票　0.9％　日本ハム
8位タイ：4票　0.9％　ロッテ
8位タイ：4票　0.9％　南海
8位タイ：4票　0.9％　大洋
12位：3票　0.7％　阪急 
13位：1票　0.2％　ヤクルト

　前年、巨人は2年ぶりにセ・リーグを制覇。投手陣では江川卓が16勝、西本聖が15勝を挙げ、槙原寛己が12勝で新人王に輝いた。野手陣では松本匡史が76盗塁でリーグ新記録を樹立し、3年目の原辰徳が打点王を獲得。篠塚利夫、原、淡口憲治、中畑清の4人が打率3割に乗せた。巨人戦はほぼ毎試合テレビ中継され、ナイターの平均視聴率は27.1％で歴代最高をマーク（ビデオリサーチ調べ／関東地区）。オフには藤田元司監督に代わって王貞治監督が就任し、球団創立50周年イヤーの1984年は日本一を期待されていた。

江川卓。1983年は16勝を挙げた　©BUNGEISHUNJU

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　その巨人を破って2年連続日本一に輝いた西武が3位にランクイン。直近5年で3度最下位のヤクルトは1票のみだった。基本的に、人気は近年の優勝回数と比例している。

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