「ドラフト候補“高校生ナンバー1投手”は夏の甲子園に出ていなかった」巨人の守護神・大勢タイプ…2022年ドラフト目玉候補《投手ベスト3》

　当コラムでもまもなく、毎年恒例の「ひとりドラフト」をお届けするが、その前に投手、捕手、内野手、外野手……各ポジション別に「ベスト3」を挙げて、「2022ドラフト」を鳥瞰してみたい。

　例によって、ここに挙げる「3人」は、私の独断と偏見による人選なのでご勘弁いただきたい。

　まず「投手」からいこう。今回は、社会人、大学、高校から、それぞれ1人ずつ挙げる。

投手編【1】トヨタ自動車・吉野光樹（176cm78kg・右投右打）

　2人はすでに決まっている。

　毎年のように学生球界の腕利きを何人も補強する社会人野球・トヨタ自動車。今年は、2年前のエース・栗林良吏（現・広島）を思い出すような高い実戦力を備えた右腕が現れた。

　来年、「すぐに勝てる投手」が必要ならば、トヨタ自動車・吉野光樹投手（24歳・176cm78kg・右投右打・上武大）だ。

　この投手、とにかく粘れる。基本、スライダー、カーブでストライクを先行させられる制球力を持った投手だが、たまに3ボールになっても、そこから簡単に四球を出さない。

　逆に、追い込んでから4球、5球とファールで粘られても、次のボールが甘くならずに、そこから打者を抑え込む。今夏の都市対抗野球、10球粘られてから空振りの三振を奪ってみせて、その根気強さに舌を巻いたものだ。

球威は“栗林先輩”以上…ドラ1もあり得る

　スキのないピッチングは、上武大当時から見事なものだった。内・外角に2球で追い込んでから1球外す時も、ボール1つ、2つ外したポイントにきめて、打者に息を吐かせない。

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