- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「FWでは前田大然と上田綺世が一歩前に出た」中村憲剛に聞く森保ジャパン“各ポジションの最新序列”「三笘薫の起用法は悩ましい」
posted2022/10/04 17:03
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
11月1日に予定されているカタールW杯のメンバー発表。スタメンを奪取するために、あるいは26人の枠に食い込むために、9月の欧州遠征でアピールに成功したのはどの選手だったのか。元日本代表MFの中村憲剛氏に、各ポジションの“序列”をあらためて整理してもらった。(全2回の2回目/前編へ)
◆◆◆
日本代表の論点となりつつある左サイドでは、久保建英がアメリカ戦で先発しました。レアル・ソシエダではオフェンスだけでなく、献身的なディフェンスで貢献していますが、アメリカ戦もサイドハーフとして守備のタスクをかなり忠実に果たしていたと思います。攻撃でも鎌田大地とのポジションチェンジがスムーズに見えましたし、オプションのひとつになったのではないかと思います。
三笘薫は先発か、ジョーカーか
スタートから出るのは久保なのか、三笘薫なのか、それとも南野拓実なのか。
アメリカ戦のスタメンを見ていると、所属クラブでのプレータイムが判断基準で大きな部分を占めると感じました。
今回のW杯は欧州各国リーグのシーズン途中に開幕するので、事前キャンプでコンディションを上げるといったことができません。左サイドのスタメンが誰になるのかも、所属クラブでのパフォーマンスが重要になると思います。ドイツの関係者からすると、誰が先発なのか読みにくいでしょうね。
三笘の起用法はどうなるでしょうか。先発から使うこともできますが、アメリカ戦のように途中出場でああいった点の取り方を見せられると、森保監督としては悩ましいところでは。
エクアドル戦で先発起用された南野は、代表では久しぶりのトップ下ということで、期するところはあったと思います。相手のボランチを見てその背後や脇にポジションを取っていましたが、前半はなかなかビルドアップが落ち着かず、彼にボールが入らなかったので、中盤へ降りて時間を作る手助けする回数をもう少し増やしたかったところです。
相手の背後を狙う、中盤の脇で待つ、というのはトップ下としてとても大事なプレーです。ただ、そこで待っていてもボールが来ないなら、少し降りることでビルドアップの選択肢を増やしてあげたほうが、本人もボールを触ることができてリズムができたかもしれません。またボールを受けたあとも味方との距離感が良くなるので、コンビネーションがより作りやすくなったのかなと感じました。