テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平「帰って顔を見るだけで幸せ」パパの柔らかな笑顔…「ショウヘイのサイン絶対欲しい」名守護神は番記者に球宴で熱弁
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byGene Wang - Capture At Media/Getty Images
posted2025/08/08 11:05
オールスター前日会見、記者の質問に応じる大谷翔平
「翔平がアナハイムに来て、投げて打って活躍し始めた時なんて、本当に感動したよ。弟(メッツの右腕タイラー・メギル)も翔平の大ファンなんだ。翔平のサインは絶対欲しい」
さらに「今オフに2週間、日本に行ってみようと思っているんだ。どんな国か、自分の目で見てみたい」と少年のように目を輝かせていた。
本塁打競争優勝は“オオタニに敬意”ローリーだった
その後、隣接するトゥルーイスト・パークに移動し、今度は練習取材。オールスターではいつもより取材エリアが拡大され、打撃ケージの真裏や真横から打撃練習を見ることができる。年に一度のぜいたくな時間だ。近すぎるがゆえ、また、私が少し目を離したこともあり、ロイヤルズのボビー・ウィットJr.の打球が投手の防球ネットから跳ね返って私の右ふくらはぎを直撃。悶絶していると、カブスの左腕マシュー・ボイドが心配して声を掛けてくれた。
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「Are you OK?(大丈夫?)」
そして「記念にボールはもらった方がいいよ!」と「ALL STAR GAME 2025」と刻印されたそのボールを渡してくれた。なかなか痛みは引かなかったが良い記念となったのはここだけの話だ。
注目のホームランダービーは、大谷に敬意を表したローリーが制した。決勝では史上最年少優勝を目指したレイズの22歳フニオール・カミネロに18対15。捕手、そしてスイッチヒッターとして初の制覇で、両打席からのアーチで賞金100万ドル(約1億4800万円)を手にした。会見には打撃投手を務めた父トッドさん、捕手役を務めた弟トッド・ジュニアさんも登場し、ローリーは「家族で勝ち取った特別な優勝」と満面の笑みを浮かべた。
会見終了は午後11時20分過ぎ。もちろん本塁打競争中に書ける記事は書いていくが、この時間帯から記事を書かなければいけないのもぜいたくな悩み。まだ本番は始まっていない。〈つづく〉

