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“テレビに映らない”大谷翔平「1人選ぶならオオタニだ」メジャー最強左腕からの挑戦状、番記者は「父親として大谷に聞いてみたいことが」

posted2025/08/08 11:04

 
“テレビに映らない”大谷翔平「1人選ぶならオオタニだ」メジャー最強左腕からの挑戦状、番記者は「父親として大谷に聞いてみたいことが」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

オールスターで超一流選手が語った“大谷翔平評”と、本人の立ち振る舞いとは

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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Nanae Suzuki

ドジャース大谷翔平を長年追う番記者が、オールスターでの会見取材の様子や真美子夫人とのレッドカーペットなど“テレビに映らなかった舞台裏”を記す。〈NumberWebレポート:随時配信。敬称略〉

球宴の前日会見は“大谷が最もメディア対応”する日

《7月14日 球宴前日会見、本塁打競争》(トゥルーイスト・パーク)

 暑さからくるものか、緊張感からくるものか、汗が止まらなかった。5年連続5度目でも独特の雰囲気は変わらない。メジャーリーグのオールスター取材は、今回の米国の出張で一番楽しみであり、一番の“ヤマ場”だった。オールスター前日会見は大谷が1年で最もメディア対応に時間を割り当てる日の一つ。もちろん、大谷以外の選手も同様でそれぞれで企画取材や、タイミングが良ければ単独インタビューもアポなしでできることもある。

 メジャーリーグの球宴は日本とはイベントの主旨が異なり、前日までは未来のスターたちが集うフューチャーズ・ゲームや、隣接する会場で2日間に渡ってドラフト会議などが開催される。その他にも、レジェンド選手と著名人らによるソフトボールの試合、野球教室など各種イベントが行われ、翌日の本番も含めた「オールスター・ウィーク」は、各球団担当のメディアや代理人、選手会幹部、大リーグ機構の幹部などが一堂に会す一大イベントとなっている。

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 体力的にも“ヤマ場”だった。

 日米限らずドジャースの担当記者一同は、この日前半戦最終カードの舞台だったサンフランシスコからのレッドアイ(深夜便)で空路、アトランタに早朝に到着した。私はホテルで1時間ほどながら仮眠をとることができたが、到着が早すぎてチェックインできずにホテルのロビーで途方に暮れている記者もいた。私は運が良かったとしか言うほかない。途方に暮れている記者に部屋のソファを貸し出す旨を伝えたが、さすがに断られた。私は部屋で仮眠を終え、午前11時のメディアゲートオープンに合わせて球宴の舞台トゥルーイスト・パークに向かった。

両軍先発、監督に話を聞いてみると

 日中の気温は35度。日本列島全域を襲う酷暑ほどではないにしろ、アトランタも蒸し暑かった。そして、毎年のことながら規模が大きすぎるほど大きく、これはこれで途方に暮れる。「オールスターウィーク」は空港や街の至る所にグッズ、広告パネルや“のぼり”が立ち並び、まさに球宴一色だ。

 一方、広大なグッズストアなどが並ぶメイン会場「オールスター・ビレッジ」は球場から徒歩10分ほどの距離にあり、室内で空調も万全。子供から大人まで大勢のファンが笑顔でイベントを楽しんでいた。

 我々メディアにとって、この日一番のイベントは球場に隣接するホールで行われた球宴恒例の前日会見だ。

【次ページ】 最強左腕が「一人選ぶならオオタニだ」と語るワケ

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