テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平「帰って顔を見るだけで幸せ」パパの柔らかな笑顔…「ショウヘイのサイン絶対欲しい」名守護神は番記者に球宴で熱弁
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byGene Wang - Capture At Media/Getty Images
posted2025/08/08 11:05
オールスター前日会見、記者の質問に応じる大谷翔平
序盤は野球の話に重点を置き、終盤に育児の向き合い方に関する質問をしたいと考えていた。ただ、会見でしたい質問は各メディア、各記者それぞれの立場、考えがあり、想定した通りに進まないのが当然であり、難しく面白いところでもある。
その後、大谷はレッドカーペットを真美子夫人と2人で歩くことや、アトランタに愛娘や愛犬デコピンを連れてきている話を明かした。昨年8月にはデコピンによる“ストライク投球”の見事な始球式も話題を呼んだが、第2弾を期待する声には「今年はちょっと分からないけど、いろいろとできることも、もっと増えている」と含みを持たせる場面もあった。
本塁打競争は「飛距離に重点でも面白いのかな」
さらに「現行のルールではなかなか厳しいので、今のところ(出場の)チャンスはない」と話していた本塁打競争に関して「どういったルールなら出たい?」という質問が別の記者から飛ぶと、大谷は私見を披露した。「それは僕が決めることではないので」と前置きしつつ「飛距離に逆にフォーカスしてというか、重点を置いても面白いのかなと個人的には思います」と述べた。
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新ルールは、例えば本塁打の合計飛距離を競う方法や、単純に本塁打を最も遠くに飛ばした飛距離で競う方法が考えられる。スイング数や球数を制限すれば疲労を軽減することも期待できるだろう。2年連続本塁打王の大谷や、カブス・鈴木誠也を含めた両リーグ本塁打数上位7人のうち、今回の出場者は優勝したマリナーズのカル・ローリーただ一人だけだった。ファンが見たい選手が参加しなければ「真のホームランダービー」とは言えない。大谷の「飛距離」プランが、現状に一石を投じるか。MLBはルールを再考する時期に来ているのかもしれない。
顔を見るだけでうれしいし、それが一番幸せ
日本メディアから17個目の質問が始まる直前にドジャースの球団広報が「Last one.(あと一問)」と声を張った。ここしかないと覚悟を決め、質問を投げかけることに成功した。
柳原「お子さまが産まれた開幕序盤に“幸せな寝不足”と話していたように生活リズムは一変していると思いますが、現在はどのように育児に関わっていますか?」
大谷「基本的には午前中にお風呂に入れたりとか。帰ってきた後は僕が面倒を見る感じなので。時間帯によってですかね」
続く米メディアに対する取材対応でも「父親になって一番いいところは?」という質問が飛ぶと、大谷は笑顔でこう答えた。

