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<WBCに電撃参戦>カーショウが大絶賛していた山本由伸の投球術…息子にもアドバイス「あの投げ方は最高のお手本だ。真似をすればいい」
posted2026/01/17 06:00
カーショウと熱い抱擁をかわす山本由伸。WBC電撃参戦が発表されたレジェンド左腕は山本の投球を大絶賛していた
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笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
発売中のNumber1134・1135号に掲載のMLBの潮流を変える「日本式」育成術より内容を一部抜粋してお届けします。
一石を投じた山本由伸の“2連続完投勝利”
ドジャースのワールドシリーズ連覇で幕を閉じた2025年シーズン。何よりも誇らしかったのは、そのチームの中心にいたのが大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の日本人選手3人だったことだ。日本野球の実力、立ち位置を示し、とりわけ身を粉にしてチームに尽くした山本の歴史的奮闘は、見る者を感動させ、専門家を唸らせた。
ブリュワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦の111球3安打1失点完投勝利に続き、ワールドシリーズ第2戦ではブルージェイズ相手に105球4安打1失点完投勝利。ポストシーズンでの2戦連続完投勝利は、'01年にカート・シリング(ダイヤモンドバックス)が記録して以来24年ぶりの快挙となった。
昨今、投手分業制が確立し、先発投手の投球イニングが年々減少している中で、山本の連続完投勝利は先発投手の責務再考に一石を投じるものとなった。
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今季、MLB全体で完投は29しかなかった。'01年の199と比べると1/7に近い。救援投手のタスクを増やした分、先発投手が投げるのは7回から6回、今や5回でも構わないという流れである。ポストシーズンとなればさらに拍車がかかり、4回降板もザラとなっている。その背景にあるのが、MLB全体に蔓延する『全力投球』を強いる考え方だ。
フロントオフィスにいる数字の専門家は、選手を勝利へのツールとして捉え、まるでマシンのように扱い、起用する。短いイニング専門の救援投手だけでなく、先発投手にも全力投球を求め、継投での勝利を組み立てようとする。
カーショウが語る山本由伸の投げ方「最高のお手本」
チームの勝利という点で考えれば、確立された分業制を否定するつもりはない。だが、5日に1回、もしくは6日に1回の登板となる先発投手の責務として、5回を全力で投げるという考えでいいのだろうか。山本の2戦連続完投勝利をその目で見たクレイトン・カーショウは、自身の18年間の現役生活での野球観と重ね合わせて言った。

