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「リュウノスケ…W杯候補に入るかも」トルシエが繰り返し絶賛“E-1日本代表の18歳”日韓戦推奨スタメンは「左がソウマ、3バックはコガと…」
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田村修一Shuichi Tamura
photograph byMasashi Hara/Getty Images
posted2025/07/14 17:03
ロス五輪世代の中核として期待が集まる18歳の佐藤龍之介。トルシエはその才能に驚いている
「とはいえ日本は、相手アタッキングサードへの侵入が難しかったのは事実だった。突破は俵積田晃太のサイド攻撃など個人の力が頼りで、コレクティブなコンビネーションは見られなかった。攻撃は不十分だったと言わざるを得ない。個の突破ばかりだから、相手の組織を崩すまでには至らなかった。ゴール前30mのプレーには大いに改善の余地がある。
恐らく選手たちにはJリーグのプレーが染みついているからだろう。Jリーグはゴール前の積極性と迫力に欠ける。冷静さも繊細さもない。香港戦でも中国戦でもそこは同じだった。アタッキングサードにおけるコレクティブなプレーの欠如だ」
繰り返すが、サトウは本当に素晴らしかった
――韓国戦までは中2日しかありませんが、アタッキングサードにおける攻撃の再構築が必要なわけですね。
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「その通りだが、中盤と前線の選手たち――ボランチの川辺と田中、細谷、佐藤、宮代、相馬らの技術レベルは高い。彼らの能力が、攻撃にプラスアルファをもたらすだろう。選手たちの個の力が結合して、チームの組織力を作り出すことができる。後は森保が、そこでどんな戦略を立てるかだ」
――戦略でありコンビネーションであり、スピードやインテンシティなわけですね。
「とりわけコンビネーションだ。しかし繰り返すが、佐藤は本当に素晴らしかった。彼はボールを受ける際の呼び込みかたも卓越していた。また先制点を決めた細谷のボールコントロールも良かった。細谷のテクニックと力強さも注目に値する。さらにボランチのふたりは、縦に大きく動くことができる。彼らの特徴がうまく噛み合えば、日本の攻撃のクオリティは大きく向上する」
――韓国戦が楽しみです。メルシー、フィリップ。
〈第1回からつづく〉

