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「寝耳に水。悔し涙を流した」“横浜フリューゲルス消滅の舞台ウラ”元ブラジル代表MFサンパイオが激白「奇跡の優勝? 僕はそう思わない」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/07/30 11:01
横浜フリューゲルスなどで名ボランチとして君臨したサンパイオ。あの「クラブ消滅劇と天皇杯優勝」についても語った
「ナラザキは、常に冷静沈着で、ミスが少ない。難しいプレーを簡単にやってのける。人間的にも、素晴らしい男だ。ヤマグチは、攻守両面で非常に能力が高い。僕との相性も抜群だった。
他チームの選手では、ヒデトシ・ナカタ(中田英寿)の独創的なプレー、シュンスケ・ナカムラ(中村俊輔)の素晴らしい左足キックが印象に残る」
――この年を最後にブラジルへ戻り、古巣パルメイラスに加わり、1999年のコパ・リベルタドーレスで優勝。ラ・コルーニャ(スペイン)、コリンチャンスを経て、2002年に柏レイソルで、2003年から04年にかけてサンフレッチェ広島(03年はJ2)でプレー。2004年にサンパウロFCに在籍したのを最後に、36歳で現役を退きます。
「ラ・コルーニャ在籍中に両足のアキレス腱を相次いで断裂し、二度の手術を余儀なくされた。でも、レイソルでは両足の状態はまずまずで、自分なりにベストを尽くした。サンフレチェでは、チームのJ1昇格に貢献できて嬉しかった」
神様、多くの人たちに心から感謝している
――現役時代を振り返っての感想は?
「多くの苦難を一つ、また一つと乗り越え、夢を叶えることができた。いや、自分が思い描いていた以上のことを達成できたと思う。僕を助けてくれた神様に、そして多くの人たちに心から感謝している」
◇ ◇ ◇
波乱万丈の現役生活を終えたサンパイオは、指導者として次の舞台を歩み、カタールW杯ではブラジル代表のコーチングスタッフを務めた。そこで得た経験や現在の日本のフットボールについても掘り下げて聞いた。
<#3につづく>