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「WBC効果、“源田愛用”ゼットの内野グラブが売れている」球児でも急増…一方で大谷翔平ニューバランスの高校野球グラブ、日本で発売予定なしの事情とは? 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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posted2023/04/13 17:17

「WBC効果、“源田愛用”ゼットの内野グラブが売れている」球児でも急増…一方で大谷翔平ニューバランスの高校野球グラブ、日本で発売予定なしの事情とは?<Number Web> photograph by Getty Images

今季からニューバランスと契約した大谷翔平。グラブもニューバランスだが、高校野球対応デザインのものは日本では現状発売予定がないという

 そこはわかりませんね。ネイビー系のグラブにベージュの紐を合わせると、今までにない雰囲気になる。カッコいいんですよ。これは人気が出そうです。あと、これは近年の傾向なのですが、真新しいグラブを着けている選手がグッと減りましたよね。選抜というと、ひと昔前までは、チームのほぼ全員がピカピカのグラブを着けているなんてこともありましたから。春は野球用具がいちばん売れる時期なので、そこには「大人の事情」が見え隠れしていました。ところが近年は、それぞれが自分の好みのグラブを自分で購入し、それを大事に使っているような印象を受けます。

――2022年夏は、左利き専用グラブを制作している工房など、個性的なグラブメーカーが増えてきたという話をしていましたが、その影響もあるのでしょうか。

 あると思います。ものづくりに一生懸命なグラブメーカーが増えました。ちょっと前までは、カッコいいとか、誰々が使っているグラブだからという理由でグラブを選ぶ選手が多かったのですが、今は、どういう理論に基づいて作られたグラブなのかというところまで気にするようになりました。最近、業界で評判になっているのは、うちも取引をさせてもらっている山本グラブスタジオです。この春も長崎日大のショートが「YGS」というアルファベット3文字のロゴ入りのグラブを使っていました。埼玉のメーカーで、たった一人でグラブづくりをしているのですが、自分はグラブづくりで食っていくのだという覚悟をひしひしと感じるんですよね。それくらいよく勉強されている。

――WBCで大谷翔平が使っていたニューバランスのグラブは日本では発売にならないのですか。

 高校野球対応のグラブは発売されないようです。基本的にシューズメーカーですから。ナイキも佐々木朗希投手がグラブを使っていますが、ナイキはもう日本ではグラブ展開はしていません。野球用具の拡張に関しては両メーカーともに慎重なようです。以前、大谷選手と契約していたアシックスも、大谷選手の影響で投手グラブが売れたという話はそんなに聞いたことがありませんでしたからね。内野手ならともかく、投手は能力とグラブがそれほど直接的な関係があるように思えない。そのせいか、グラブの場合は、誰が使っているかではなく、誰が作っているのか、どこが作っているかの方がより重要なのだと思います。

<続く>

#2に続く
高野連からNG「デザインに問題があります」大谷翔平のニューバランス・高校野球スパイク“まさかの販売休止状態”…なぜ日本の球児は買えない?

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