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高野連からNG「デザインに問題があります」大谷翔平のニューバランス・高校野球スパイク“まさかの販売休止状態”…なぜ日本の球児は買えない?

posted2023/04/13 17:18

 
高野連からNG「デザインに問題があります」大谷翔平のニューバランス・高校野球スパイク“まさかの販売休止状態”…なぜ日本の球児は買えない?<Number Web> photograph by AFLO

今季からニューバランスと契約した大谷翔平。スパイクもニューバランス。同メーカーの高校野球モデルが“販売休止状態”だという

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中村計

中村計Kei Nakamura

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高校球界のトレンドにも、やはりWBC余波とでも呼ぶべき現象が起きていた。野球用具の「新作コレクション」の場でもある春の高校野球、選抜大会。バットは来年春から新基準バットに完全移行するため開発は完全にストップしている。そんな中、野球専門店・ベースマン立川店の店長で、「2.0超えの野球用具視力を持つ男」と呼ばれる星徹弥さんにしか見えない恒例のトレンドチェックをしてもらった。【全2回の2回目/#1へ】

◆◆◆

大谷翔平・ニューバランスのスパイクにまさかの“NG”

――甲子園とは少し離れますけど、WBC優勝のタイミングで、大谷翔平の野球用具の契約メーカーがニューバランスに一新されました。高校野球対応のグラブは日本では販売予定がないとのことでしたが、それ以外の用具はどうだったのですか。

星徹弥(以下、星)​ 千載一遇のチャンスでしたよね。そこはニューバランスも考えていたと思うんです。ただ、出鼻をくじかれてしまった。というのも3月に新たに3000シリーズという品番の高校野球対応モデルを投入したのですが、発売直後、ベロ(シュータン)の部分の「3000」というロゴが規定から外れているということで、高野連からNGが出てしまったのです。つまり、公式戦では使えない。おそらく普段の公式戦では審判もそこまではチェックできないでしょうが、甲子園などの大舞台になると、確認作業も入念になる可能性がないとは言えません。店としても販売の際、「公式戦では使えません」と言わなければなりません。メーカーはすでに購入してしまったお客さんには、返金手続きをすることにしています。うちも在庫をたくさん抱えていたので、もったいないことをしましたよね。草野球なんかでは、ニューバランスのスパイクは大人気で、物が足りない状態なんです。日本のメーカーは軽量化を優先しがちなのですが、ニューバランスはフィット感やクッション性を重視する傾向にあります。その差別化も成功の要因の一つなのだと思います。

――高校野球のスパイクはメーカーロゴ等も白か黒の同系色で、目立たないようにしているわけですよね。その上、さらにデザインなども規定があるのですか。

 グラブのカラー同様、謎のルールです。あんまり大きな声では言えませんが、外資系のメーカーはねらわれやすいんですよ。先ほど話しましたけど、ネイビー系のグラブも、NGが出たのは外資系のメーカーのようです。

「伝統」vs「新しさ」、高校野球のトレンドは?

――水面下で、さまざまな駆け引きがあるんでしょうね。ユニフォーム周りや、ユニフォームの着こなしといった面に変化は見られましたか。2021年夏に全国優勝した智弁和歌山がメジャーっぽい着こなしをしていて、高校野球も、少しずつこういう感じになってくるのかなと思っていたんです。丸っこい帽子で、上半身は大き目のユニフォームを着る。でも、智弁和歌山も前ほどダボッとした感じではなくなりましたし、そんなに流行りそうな雰囲気はないですね。

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