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「ヌートバーを見るまで“1番・大谷翔平”派でした」谷繁元信が語るWBCならではの“打順論”とは?「栗山監督は村上を4番に戻すかも」

posted2023/03/09 11:01

 
「ヌートバーを見るまで“1番・大谷翔平”派でした」谷繁元信が語るWBCならではの“打順論”とは?「栗山監督は村上を4番に戻すかも」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

3月6日、阪神との強化試合でホームランを放った大谷翔平を祝福するヌートバー。谷繁元信氏は「1番・ヌートバーの目処が立ったのは大きい」と語る

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谷繁元信

谷繁元信Motonobu Tanishige

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Naoya Sanuki

栗山英樹監督率いる侍ジャパンが、3月9日にいよいよWBCの初戦を迎える。2006年の第1回WBCの優勝メンバーで、通算3021試合出場のプロ野球記録を持つ谷繁元信氏は、ダルビッシュ有や大谷翔平を擁する“史上最強の侍”の仕上がりをどう見ているのか。NumberWebでの連続解説の第一弾として、元中日監督のレジェンド捕手にスタメン予想や栗山采配の注目ポイント、国際大会の難しさについて語ってもらった。

栗山監督は村上宗隆を4番に戻すのか

 各球団のスター選手が集まる代表チームでは、必ずと言っていいほど監督の起用法や采配が論点になります。特に難しいのが、「メンバーを固定するか、流動的にするか」という部分。一般論としては「監督の特色やチームによる」としか言えませんが、今回のWBCに集まった選手は誰が出ても遜色ないレベルにある。個人的には、大会序盤はスタメンを固めすぎず、いろんなバリエーションを試しながらベストの組み合わせを探っていくべきだと思います。

 それはつまり、どんなスーパースターであっても“聖域”にはしない、ということ。短期決戦だからこそ、調子が悪い選手は使わないというシビアさ、ある種の見切りが必要になってくる。たとえば2009年のWBCでは、藤川球児という抑えがいながら、原辰徳監督は途中からダルビッシュをクローザーに起用しました。栗山監督にも同じような覚悟が求められます。

 具体的には、強化試合でまったく当たりが出なかった山田哲人(14打数無安打)をどうするのか。「国際試合に強い」といわれている選手ですが、東京五輪は2年前、プレミア12は4年前、前回のWBCは6年前です。直近のシーズンを見ても山田の成績は少し落ちてきている。こういった大会では、「今」を直視しないといけない。そのためにトップクラスの選手を呼んでいるわけですから。山田だけでいいなら、そもそも牧秀悟は呼ばれていない。ヤクルトで不動の存在であっても、日本代表ではそういうわけにはいきません。

 それは村上宗隆にしても同じです。6番に打順を下げた7日のオリックス戦でようやくホームランが出ましたが、その後の4打席の内容は決してよくなかった(3三振)。村上を4番に戻すのか、調子のいい吉田正尚をそのまま起用するのか……。栗山監督は選手のプライドを重んじるところが結構ある気がするので、村上が4番に戻るかもしれませんね。

【次ページ】 谷繁元信が予想するスタメンは…

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