スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
「箱根駅伝がマラソンをダメにした」はもう古い…駒澤大OB&青学大OBの存在感アップ 18年前、大八木監督に言われた「ウチはマラソンやってるから」
posted2023/03/09 11:03
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Yuki Suenaga
東京マラソンで、なにより驚いたのは「駒大OB」のふたりが大迫傑(Nike)に先着したことだった。
日本歴代3位となる2時間5分51秒で日本人最先着したのは山下一貴(三菱重工)で、日本人2位が其田健也(JR東日本)。其田も2時間5分59秒で、日本で4人目の2時間5分台ランナーとなった。
箱根駅伝優勝に続いて、駒澤大学の勢いが止まらない感じだ。
今回の東京マラソンを終えて、いよいよマラソングランドチャンピオンシップ、MGCへの準備が本格化していくが、出場の決まっている62人を出身校別にカウントしてみた。多岐にわたるので、3人以上出している学校を見てみると……。
7人
駒澤大学
6人
青山学院大学
5人
東洋大学/順天堂大学
4人
明治大学
3人
帝京大学/東京農業大学/早稲田大学/日本体育大学
こうしてみると、駒大が7人を出しており、まさに「育成の駒澤」という印象だ。
大八木前監督に言われた「ウチはマラソンやってるから」
箱根駅伝での圧勝劇と合わせて考えると、大八木弘明監督、藤田敦史新監督の指導が選手たちの土台を作っているように見える。
2005年、私は「駅伝がマラソンをダメにした」という本を上梓したが、そのあと、大八木監督に取材をした時に次のように言われた。