サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「オレ、決めます」堂安律は食事中にも“予告”していた…ドイツ戦MOMの権田修一が語ったサブ組への感謝「簡単なことじゃないですよね」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2022/11/24 17:01
ドイツに9本の枠内シュートを浴びながら、PKによる1失点に抑えた権田修一。試合後、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出された
「もう必死でした」守護神が語った“存在意義”
83分に2対1とリードしてからは、ドイツの激しい圧力を受けた。アディショナルタイムのCKでは、GKマヌエル・ノイアーも上がってきた。スリリングな時間をチーム全員でしのぎ、日本は、権田は、勝利を告げるホイッスルを聞いた。
「もう必死でした。どういう状況であっても、枠に飛んできたシュートを止めることでしか、僕の存在意義は……。チームとしてポゼッションをやりたくて、ポゼッションに長けたGKがいて、それでも僕を使ってくれている意味は、最少失点に(抑える)、というところ。アジア予選からずっと使ってもらっているなかで、そこが僕の存在意義なので、まあ、必死です」
チームの雰囲気にも、手ごたえを感じている。
「ある選手は、『もう次だよ』と話しています。そういう声が出るのが、このチームの強さだと思います。少し疲弊している選手もいるので、3日間でリカバリーして次の試合に臨みたい」
11月27日の第2戦はコスタリカが相手だ。北中米カリブ海代表は、初戦でスペインに0対7で大敗した。彼らにとっては、日本戦が決勝戦のようなものだ。絶対に負けられない、という強い姿勢で臨んでくるのは間違いない。
「コスタリカはドイツとはまた全然違うやり方で、ウチが先に失点したらブロックを組んでカウンター狙いでくると思う。そこは最初に失点をしないことが、もっと大事になる。もっと細かいところまで……。今日もリスタートで少し危ないシーンがあったので、色々なところを修正していかないと、と思います」
初めてW杯のメンバー入りした2014年は、出場機会を得られなかった。2018年はロシア行きを逃した。8年の時を経て正GKの地位をつかんだ33歳は、力みのない表情で取材エリアをあとにした。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。