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原辰徳が明かした「私が監督なら大田を出さなかった」巨人ドラ1・浅野翔吾…じつに14年ぶりの当たりクジで思い出す“大田泰示の後悔”
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byJIJI PRESS
posted2022/10/27 17:03
10月20日のドラフト会議。阪神との競合の末、巨人が交渉権を獲得。野球部の仲間らに祝福されるドラ1・浅野翔吾外野手(高松商)
「やったぜ!! 巨人軍は待ってるぜ!」
これだ、なんか懐かしいこの感じ。この熱血教師のようなベタさと暑苦しさこそ原辰徳の真骨頂だった。あの歓喜の当たりクジは、巨人が最も欲した浅野翔吾という逸材を手に入れると同時に、原辰徳が長く監督を続けるうちに、失くしてしまったものを再び取り戻すきっかけになるのではないだろうか。
振り返れば、巨人は昭和も平成もチームの過渡期に直面する度に、ドラフトでニュースターを引き当ててきた。王貞治が現役引退した直後の80年ドラフトでは、藤田元司新監督が4球団競合の末に原辰徳を。その4番原ら主力の高齢化で世代交代が急務だった92年ドラフトでは、復帰したばかりの長嶋茂雄監督が4球団競合で松井秀喜の交渉権を獲得して歓喜のサムアップポーズ。そして、2022年秋。64歳の原監督は、令和の巨人軍の救世主を期待される浅野翔吾を引き当てた。
果たして、栄光の歴史は繰り返されるか? それとも――。来季、原巨人は、通算17年目のシーズンを迎える。
See you baseball freak……