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2019年日本ワールドカップへ、開催地視察団の動きも加速。~空前の人気を4年後まで~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2015/10/26 06:00
真剣にピッチを見つめる梶原さん。'91年W杯では、ジンバブエ相手の勝利も経験している。
「まさか、こんなところに立ち合えるなんて。感動したし、幸せだけど、申し訳ないような気持ちも……」
釜石市W杯準備室長補佐の増田久士さんは苦笑した。日本で開かれる'19年W杯の開催都市は複数グループに分かれて担当者を英国に派遣。現地の状況を視察させた。第1弾として渡英した釜石市など5都市のグループは、日本が南アを破る歴史的勝利を現場で目撃したのだ。
「中にはラグビーを見るのが初めての人もいて、ラッキーにもホドがある(笑)。でも、見慣れていない人向けの説明も聞けて、それも有意義な視察になってます」
W杯開幕前、日本ラグビーの状況は明るくなかった。新国立競技場計画の迷走、スーパーラグビー参加準備の遅れは海外から酷評され、'19年ラグビーW杯日本開催撤回論まで囁かれた。それが、日本代表の活躍ですべてが変わった。南ア戦の勝利はほぼすべての新聞の1面を飾り、サモア戦の視聴率は深夜ながら19%、最高25%に達した。ワールドラグビーは「1つの国・地域で2500万人が視聴したのはW杯史上最多」と認定。3勝1敗で日本代表が帰国した羽田空港にはファン500人が集結した。空前のラグビー人気に、'19年W杯の開催都市の人々は「当たり」を引いた気分かもしれない。