プレミアリーグの時間BACK NUMBER
モイーズ&香川、モウリーニョ……。
プレミアリーグ開幕、見所完全紹介。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byREUTERS/AFLO
posted2013/08/15 08:01
コミュニティシールドで、ウィガンと対戦したマンU。香川真司は83分にウェルベックと交代出場した。ルーニーを欠いたこの試合は、2-0でマンUが勝ち、今季初タイトルの獲得となった。
今季の昇格組は、揃って2部へ戻ってしまう可能性大!?
残留ドラマの主役は4チーム。
昇格組は揃って2部リーグへのUターンが危惧される。
カーディフは、マレーシア人オーナーが、チームカラーを青から赤に変えた。しかしチームの攻撃は、未だ34歳のクレイグ・ベラミーに頼らざるを得ない状況だ。マーキー・マッケイ監督は、「得点に絡んで欲しい」と、セレッソ大阪から移籍2年目のキム・ボギョンに中盤からのゴールを求めてもいる。
ハルは、エジプト出身オーナーが、正式クラブ名をハル・シティAFCからハル・シティ・タイガーズに変更。だが、スティーブ・ブルース監督が継続を好む3バックは、2部でも失点回避に苦労したチームの弱点となりかねない。
資金力で劣るクリスタル・パレスは、イアン・ホロウェイ監督が「数を打っても当たらない」と嘆く補強難。特に、昨季リーグ戦で30得点のグレン・マレーを膝の怪我で失い、第2得点源のザハをマンUに奪われた、得点力の補填不足は深刻だ。
残る降格候補は、今季からマーク・ヒューズが指揮を執るストーク。新監督は、フィジカルなロングボール集団を、目に優しい足下志向の集団に変えるという難題を課されている。おまけに、クラブは低予算で、大幅な主力の入れ替えは望み薄。昨季後半の失速で残留争いに巻き込まれたチームは、スタイル変更に伴う守備の綻びは想像できても、昨季リーグでワースト2の34得点が急増するとは思えない。
今年50歳のヒューズは、一昨年にフルアムの監督を辞め、昨年にQPRを解雇されるまでは、元マンUエースの過去もあり、ファーガソンの後継者と目された1人だった。同い年で、実際の後継者として優勝を争うモイーズから、忘れられた存在となって残留を争うヒューズまで、最後に笑う監督は誰か?
今季プレミアの火蓋は、8月17日、ストーク対リバプールで切って落とされる。