プレミアリーグの時間BACK NUMBER
モイーズ&香川、モウリーニョ……。
プレミアリーグ開幕、見所完全紹介。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byREUTERS/AFLO
posted2013/08/15 08:01
コミュニティシールドで、ウィガンと対戦したマンU。香川真司は83分にウェルベックと交代出場した。ルーニーを欠いたこの試合は、2-0でマンUが勝ち、今季初タイトルの獲得となった。
いよいよ始まる、プレミアリーグ2013-14シーズン。優勝争いには、今季も有力候補の昨季トップ3が、揃って新体制1年目という見所も加わっている。
王座防衛を目指すマンチェスター・ユナイテッドでは、デイビッド・モイーズ監督が、プレミア12年目にして、初めて優勝の期待を背負う。
プレッシャー下のプレシーズンを「試練だった」と認めても、内心では成功への決意を新たにしているはずだ。バルセロナのセスク・ファブレガスなど、攻撃的MFに意中の大物は獲得できなかったが、目標としている攻守にエネルギッシュなサッカーは可能だ。
2年連続プレミア得点王、ロビン・ファンペルシの背後には、移籍を望むウェイン・ルーニーの代わりに、2年目の存在感アップが望める香川真司がいる。両サイドには、攻守に汗が光るダニー・ウェルベックとアントニオ・バレンシア。新加入のウィルフレッド・ザハと、ユース出身のジェシー・リンガードの若い両翼は、アジア遠征で即レギュラー並の戦力を感じさせた。加えて、モイーズの古巣であるエバートンからも、マルアヌ・フェライニとレイトン・ベインズを引き抜く可能性が、9月2日の移籍市場閉幕ギリギリまで残されている。実現すれば、それぞれ新ボランチと新SBとして、中盤の迫力と左サイドの活力を高めることは間違いない。
アグエロ復帰で、ペジェグリーニに戴冠の期待かかるマンC。
王座奪還を狙うマンチェスター・シティは、国内外主要タイトルとはこれまであまり縁のないマヌエル・ペジェグリーニを監督に迎えた。とはいえ、新戦力を4名も早々に獲得したことは非常に効果的だったようだ。
今冬にマリオ・バロテッリ、今夏にカルロス・テベスを放出した前線の欠員は、アルバロ・ネグレドとステバン・ヨベティッチが埋める。中央のフェルナンディーニョと右サイドのヘスス・ナバスも、プレシーズン中からフィットしている。攻撃姿勢を強めたいペジェグリーニには、昨季から怪我を引きずっていた最大の得点源、セルヒオ・アグエロに開幕戦で戦線復帰が見込まれる点も心強い。
DF陣では、逆にマティヤ・ナスタシッチが開幕に間に合わない可能性が高いが、CBにはジョレオン・レスコットがいる。昨季途中でナスタシッチに定位置を奪われたが、開幕当初は、バンサン・コンパニとレスコットのCBコンビを前提に、マンCの連覇が予想されていた。総合的な戦力は、依然としてプレミア随一だ。