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「メッシとロナウドは熟知している」「モドリッチもだ」W杯優勝なら“バロンドール再獲得”か…仏誌編集長が2026年をどこよりも早く展望 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byMegan Briggs/Getty Images

posted2025/11/30 17:02

「メッシとロナウドは熟知している」「モドリッチもだ」W杯優勝なら“バロンドール再獲得”か…仏誌編集長が2026年をどこよりも早く展望<Number Web> photograph by Megan Briggs/Getty Images

アルゼンチン代表でいまだ絶大な存在感を放つメッシ。もしW杯連覇となれば、再びバロンドール獲得の道が開くかもしれない

「アメリカ人で女子バロンドールを獲得したのは2019年のミーガン・ラピノーだけだが、彼女以前にもワンバックやミア・ハムなどの伝説的な選手たちがいた。今もサッカー大国のひとつであるのは間違いなく、少しイングランドと似ているかもしれない。

 アメリカに唯一欠けているものといえば……クラブレベルでの国際競争がないことかもしれない。ヨーロッパにはCLがあり、国際的にも注目度が高いが、アメリカには国内タイトルしかない。国際的に比較できるものが無いから、アメリカ人選手がバロンドール候補に浮上するのは、W杯や五輪などのタイトルを獲ったときに限られる。ヨーロッパで活躍する選手も少なく、アメリカ人が30人のバロンドール候補に入る際の大きな問題だ」

W杯イヤーの来季…メッシ、ロナウドは熟知している

――最後に、来季のバロンドールについてですが、男子は北中米W杯という大きなイベントが控えており、その結果も反映されます。

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「大きく影響するのは間違いない。候補者リストの選考もそうだし、投票委員もW杯でのパフォーマンスを考慮に入れる。2018年のモドリッチや2023年のメッシがそうだったように、W杯優勝や決勝進出はバロンドール獲得の決定的な要因となり得る。誰もがW杯に憧れ、優勝を夢見ているのだから当然のことだ」

――今年のリストには、過去の受賞者はひとりもいませんでしたが、W杯での活躍次第で来年は変わるかも知れないのですね。

「メッシやクリスティアーノ・ロナウドが再び浮上してくるかもしれない。他の受賞者でいえば、ベンゼマはちょっと難しいが、ACミランに移籍したモドリッチが、クロアチア代表で輝きを放つかもしれない。ロドリの存在も忘れてはならない。怪我で長期離脱を余儀なくされたが、そう遠くない先に戻って来る。スペインは有力な優勝候補だから、ロドリもまた復活するだろう。

 W杯は彼らに活躍の場を与える。メッシもロナウドも、ひと月続く本大会をどう過ごし、どう戦えばいいかを熟知している。大きなことをやり遂げる可能性はある。ベテラン復活の大きなチャンスだ」

エムバペにもチャンスがある

――エムバペにもチャンスはありますか。

「彼は今、絶好調だ。フィジカルは申し分なくメンタルも安定している。監督との関係も良好で、ゴールを量産し続けている。ボールの受け方もボールを保持してのプレーもシュートも、またスピードにおいても決定力の点でも、カタールW杯当時のレベルに戻っているように私は感じる。

 W杯の年になると彼は調子を上げる。それは心からバロンドールの獲得を熱望しているからで、人々の心に刻印を残したいと願っている。デンベレが彼に先んじて受賞したのもモチベーションになっているだろう。今季は自分のシーズンと考えているハズだ。エムバペが有力な候補になるのは間違いない」

――メルシー、ヴァンサン。〈つづきは下の【関連記事】へ〉

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「ムラッ気で不安定」“元バルサの問題児”に低評価だった仏名門誌編集長が…バロンドールに太鼓判「デンベレもヤマル18歳も卓越した才能だ」
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