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「ご覧の通り。エンドウはベンチ」先発に推したリバプール番記者が苦笑した日も…“序列問題”に「理解はできる。監督は」MF遠藤航が語ったこと
posted2026/02/11 11:03
2025-26シーズンは出番が限られてきた遠藤航だが、昨年末を含めてどのような心境でプレーをしていたのか
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Andrew Powell/Getty Images
「ご覧の通り」遠藤先発を予想した番記者が苦笑
2025年11月30日のプレミアリーグ第13節ウェストハム戦を前に、英国では遠藤航についてこんな巷の声があった。
所属するリバプールでの先発起用論である。
日本人ファンにとっては、歓迎できる声だった。この時点で遠藤の出場時間はリーグ戦12試合で計36分間にとどまり、先発出場はゼロだった。加えてチームは、直近の国内外12戦で9敗を喫するなど3連敗。危機的状況にあり、何かしらの変化が加えられて然るべき状況となっていた。
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それでも――キックオフの1時間ほど前、メディア控え室で『リバプール・エコー』紙のイアン・ドイル記者に声を掛けると、「蓋を開けてみたらご覧の通り」と言って苦笑していた。
同紙のプレビュー記事では、リバプール担当チーフの彼を含む番記者3名が揃って先発を推していたのだが、肝心の指揮官は序列を変えなかった。
配布されたチームシートを見れば、遠藤はベンチスタート。中盤中央でコンビを組んだのは、アルネ・スロット就任後の正ボランチであるライアン・フラーフェンベルフと、より攻撃的なアレクシス・マクアリスターだった。
本来リバプールがいるべき場所ではない
それでもリバプールは、アウェイで連敗脱出という結果を手にした。試合後、遠藤はこのように話した。
「とりあえず勝ったということが大事だと思う。でも、自分たちの順位(試合終了時点で8位)というか、本来リバプールがいるべき場所ではないと思うので、勝ち点を積み上げて、もっと上に行かないといけない」
この日、脚光を浴びたスタメン変更は、モハメド・サラーのベンチ降格だった。この時点でのプレミアで4ゴール2アシストに留まっていた33歳のエースは、現体制下で初のリーグ戦スタメン落ち。定位置としてきた4-2-3-1システムの右ウイングには、普段は逆サイドで使われるコーディ・ガクポが回った。時を経て12月のリーズ戦後、サラーが取材陣に不満を漏らす契機となる一戦だった。
試合の流れを引き寄せた後半15分の先制点は、新CFのアレクサンデル・イサクによるリーグ戦での移籍後初ゴール。新たな前線の機能調整が、少しずつ進み始めているとも受け取れた。
しかしながら、無失点での勝利を守備面の問題解消の兆しとは理解しづらかった。

