長嶋茂雄と巨人に憧れた18歳「外れドラ1確約」を裏切られ…“絶対入りたくない”中日ドラ2「アンタは顔で落ちた」母の冗談に山崎武司は笑った 

「ジャイアンツが指名しなかったことを後悔する選手になろうと切り替えました。ただ、ジャイアンツがかっこ良い存在なのはプロ入り後も変わらなかったです。間近でジャイアンツの一軍選手を見たのは、プロ1年目のオールスターでした。開催場所がナゴヤ球場だったので、若手だった自分はブルペン捕手の手伝いで球場に行きました。ジャイアンツのユニホームが輝いて見えましたね」

星野と初対面「顔もデカいし、耳もデカい」

　山崎は高校時代、中日に縁がないと思っていた。しかし、すでに“あの人”との因縁は始まっていた。

　ドラフトの年を迎えた高校3年の春、愛工大名電のグラウンドに突然、星野仙一が現れた。親交が深かったスポーツライターの越智正典から「愛工大名電にすごい打者がいる」と声をかけられた星野は、自分の目で確かめようとしたという。

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　星野は当時、野球評論家をしていた。山崎は、その存在感に圧倒される。

「顔もデカいし、耳もデカい」

　2人の初対面から半年後、運命に引き寄せられるように、星野はシーズン途中で休養した山内一弘に代わって、中日の監督に就任した。山崎が回想する。

「高校3年生の春の段階で星野さんが中日の次の監督に内定していたのか、自分を2位指名したドラフトの戦略に星野さんの意見がどこまで反映されていたのかは分かりません。ただ、星野さんとはご縁がありましたね。プロ生活の節目には必ず影響していますから」

入団3カ月…“理不尽な命令”が次々と

　後に3球団でリーグ優勝を果たす星野が名将への道を歩み出したタイミングで、山崎も稀代のスラッガーとなるキャリアを一歩踏み出した。そして、監督と選手の立場となって3カ月後、春季キャンプで山崎は星野から信じられない“命令”を次々と下されることになる。〈つづく〉

#2に続く

「お前ら明日からドジャース行け！」星野仙一の理不尽命令で渡米…落合博満と同部屋は「雲の上すぎて寝る時だけ」中日ルーキー山崎武司ウラ話

#4

「ちょっと部屋来い！」本塁打王確定も星野監督から飛び蹴り…山崎武司が明かす“天才と凡人の差”「（福留）孝介は怖がってなかった」

#3

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#2

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#1

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