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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平はエンゼルス残留濃厚…それでも今オフFAで選ぶのは? 岡島秀樹が語る“異次元の活躍”の理由と気になる去就「合っているのはドジャース。でも…」
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byNanae Suzuki
posted2023/07/28 17:03
今季好調の要因となっているのは…
大谷が持つ桁外れの能力
では「バッター・大谷」はどうだろう。前半戦の数字は打率3割2厘、32本塁打。MVP級の活躍も「彼の実力を考えれば当然の結果」だと言う。
「飛距離は確かに伸びていますし、対抗馬となる選手が怪我で離脱してしまったこともあり、ホームランタイトルは確実に大谷選手が獲得するでしょう。大谷選手自身の体の状態はすごく良いと思いますね」
特筆すべきは集中力だ。甘く入ったボールをミスショットせず、しっかりと打ち返せている。
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「4月ごろは甘いボールでもファウルになることが多かった。それが最近では、しっかり仕留めることができています。私は常々、大谷選手が打者だけに専念したら率、本塁打、盗塁などすべてで想像を絶する数字を残して、歴史に名を刻む選手になるはずだと語っています。それくらい桁外れの能力を持っていますから」
「勝負してもらえない」後半戦の課題
しかし後半戦は、前半戦のように自由には打たせてもらえないはずだと岡島氏は予想する。エンゼルスは主軸のトラウトが故障で離脱。(アンソニー・)レンドンも不在。となると勝負をしてもらう機会がぐっと減る。
「ポストシーズン進出をねらっているようなチームは大谷選手との対戦をますます避けるでしょうね。大谷選手に打たれると明らかに試合の流れが変わるので、どうしても勝ちたいと思うのであれば『敬遠やフォアボールでいい』という考え方になる。あからさまな敬遠だけではなく、ボールゾーンに投げて『手を出してくれればラッキー』というような配球が多くなると思いますね」
そうやって勝負をしてもらえないうちに、本来のバッティングフォームを崩したり、バッティングのスタイルが変わってしまう恐れもあるが、それでも大谷が冷静に対処できれば、ホームラン王のタイトル獲得は叶う目標である。
そして大いに気になるのが今後の大谷の去就だ。