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侍ジャパン「ポスト栗山英樹」が難航する理由 松井、イチローは「なし」で浮上する名前と次期監督に必要な「勝つ」こと以外の条件 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2023/06/09 11:00

侍ジャパン「ポスト栗山英樹」が難航する理由 松井、イチローは「なし」で浮上する名前と次期監督に必要な「勝つ」こと以外の条件<Number Web> photograph by JIJI PRESS

退任会見で花束を贈られた栗山監重。重圧を跳ね返し、最高の結果を手にしたからこその笑顔だ

 残る候補としては、前巨人監督・高橋由伸さんに元ヤクルト監督の古田敦也さん、前ソフトバンク監督の工藤公康さんに前西武監督の辻発彦さんら「国内組」の名前がメディアを賑わしている。4人とも監督経験もあり、指導者として実績的には十分だ。そういう意味ではいずれの“候補者”も侍ジャパンを率いる有資格者となるだろう。

代表監督の「リスク」と「リターン」

 あとは指名された本人が“連覇”がかかる監督というリスクを引き受けた上で、代表チームの顔としてフットワーク軽く動く決意ができるかどうか。新型コロナウイルスの感染拡大で、東京五輪が1年、WBC第5回大会も2年延期された影響で、栗山監督の任期は就任からわずか1年半という短さだった。しかし今度の監督は、26年の第6回大会まで3年近い任期を務めることになる。それだけ拘束期間が長いことも、就任への1つの障害になるのかもしれない。

「負けることなんか考えて監督になる人はいないよ」

 第2回大会の監督を引き受けた原監督は、連覇のリスクを尋ねるとこう答えた。

 今回候補として名前の上がっている人々も、もちろん勝負師として引き受ければ勝つことしか考えずにチームを率いることになるはずである。そして重圧を乗り越え連覇で4度目の世界一を果たせば、“名将”としての揺るがない地位を手にいれることができる。

 それもまた代表監督の真実である。

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