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ダルビッシュに憧れた少年はなぜ東大からプロを目指すのか? 東大野球部エース井澤駿介「浪人期間は一回も遊ばず…1日12時間勉強してました」
text by
文藝春秋・編BUNGEISHUNJU
photograph byTakao Fujita
posted2023/04/12 17:00
東大野球部のエースとして活躍し今春からNTT西日本でプレーする井澤駿介。社会人野球からプロへの道を目指している
井澤 朝7時に起きて、1時間ぐらいで準備すませて、8時に家を出ます。9時前から塾の授業があって、3時に終わって、夜9時まで自習室。家に帰って、いろいろとすませて、12時に寝て......。
ーーうちではあんまり勉強しないで。
井澤 そうですね。夜に1時間か、1時間半ぐらい。
ーーずっと、毎日毎日?
井澤 そうですね。12時間以上はやってました。
ーー寝る時間は削ったんですか。
井澤 いや、6時間はかならず。
とにかく東大に入ることだけを目指して…
ーー受験勉強で体力がだんだん落ちていくっていうか、そういう感じありましたか。
井澤 運動不足は感じていました。また野球できるのかなっていう気持ちにもなっちゃいましたけど、高3の時に東大の練習(体験)会に参加して、「東大は浪人生も多いから。体作りからスタートする」っていう話を聞いてたんで、とにかく東大に入ることだけを目指していました。
ーー実際にリーグ戦を見ていますと、推薦入学の有力選手は1年から普通に出ています。井澤さんがリーグ戦に出てきたのは、2年からでした。体力をもどすのも、1年間ぐらいかかりますよね。そこのディスアドバンテージって、かなり大きいと思うんですけど。
井澤 他大にくらべると、ディスアドバンテージはあるんですけど、そもそもの能力が低い上に、自分としては怠けたという感じなので、逆に、1年間でどれだけ試合に出れるような状態にできるかって考えて、トレーニングをやっていました。
<後編に続く>