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WBC栗山英樹監督は”ヌートバーと心中する”覚悟? 侍ジャパン最後の1枠をめぐって「最後の最後に自分の中で決断したこと」 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2023/01/28 11:01

WBC栗山英樹監督は”ヌートバーと心中する”覚悟? 侍ジャパン最後の1枠をめぐって「最後の最後に自分の中で決断したこと」<Number Web> photograph by KYODO

WBCに臨む日本代表30人のメンバーを発表した栗山英樹監督。外野手としてラーズ・ヌートバーを選出した

栗山監督が原監督に投げかけた”ある質問”

 1月8日に放送されたテレビ朝日系「GET SPORTS」で第2回大会の代表監督を務めた巨人・原辰徳監督との対談の中でのことだった。

「自分が選手を信じることと、我慢をすることのタイミングってあると思うんですけど……。例えば2009年の(第2回)WBCでイチローが全然、打てなくて、どう判断しました?」

 栗山監督が原監督に投げかけた質問だ。

 この場面を観ていて、ふっと思ったのが「栗山監督はいったい誰のことを思って、この質問をしたのだろうか?」ということだった。単純に村上や鈴木などの主力選手が不調だったときなのか、それともまた違う選手を考えてだったのか……。

 ただ最終的に外野手を5人とした時点で、「ここか」と納得できた。その選手がこのチームの一つのシンボル的な存在になるヌートバーだったのかと思ったからだ。

 野球の日本代表としては初めての日系メジャーリーガーの選出は、日本野球の国際化という点でも画期的な出来事だ。さらには栗山監督が「最高の布陣」を目指した中で、大谷らの日本人メジャーリーガーの招集と同時に重要なキーマンの1人である。

 もちろん選手としても代表入りする資格は十分にある。昨シーズンは108試合で打率2割2分8厘ながら14本塁打、40打点で出塁率は3割4分。俊足強肩の外野手で昨季の夏場以降はカージナルスでも1番を任されており、代表でも「2番・大谷」の前を打つ1番として期待されている。

「ヌートバーと心中する」覚悟なのか?

 一方で少し気になるのが、多くのメジャーリーガーが、162試合の長丁場を戦うことを考えて、春先はまだトップコンディションではないスロースタートに慣れているという点だ。今大会も米国代表やドミニカ共和国代表にはトップクラスのメジャーリーガーが名前を連ねるが、日本代表が付け入るスキがあるとすれば、まさにそこだった。

【次ページ】 「ヌートバーと心中する」覚悟なのか?

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