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先発挑戦の中日・根尾昂が描く設計図 「投手」として初のキャンプを前に進めるハイピッチ調整の理由 立浪監督が命じた二軍スタートの真意は
posted2023/01/29 11:01
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph by
Shigeki Yamamoto
中日の根尾昂にとって5度目のスプリングキャンプは、投手転向後、初めて迎える球春でもある。すでに発表されている一、二軍の振り分けでは、沖縄県読谷村での二軍キャンプからのスタート。ただし、それはまったく悲観材料ではない。立浪和義監督は「あえて」だと説明した。
「先発でやる以上、必要なことはたくさんある。二軍でじっくりとやって、よければ候補となるので」
野手からシーズン中に転向した2022年は25試合、29イニングを投げ、22三振を奪った。防御率は3.41。ただし、先発はシーズン最終戦だった10月2日の広島戦(マツダスタジアム)のみ。それも3イニングでとどめたのは、長いイニングを投げたことがない根尾の故障リスクを考えたためだ。高校時代も野手に比重を置いていた中で、入団4年目での新境地。十分に一軍クラスの打者にも通用することは証明できたが、今シーズンは第2章が始まる。