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「何だ、アイツは…?」相手サポーターが“ミトマ”をスマホでググった…“プレミア再開”三笘薫(25歳)のドリブルに英国ファンもビックリ
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2022/12/30 11:03
W杯後、プレミアリーグ再開初戦となったサウサンプトン戦(12月26日)。三笘薫はフル出場で3-1の快勝に大きく貢献した
各国代表選手と同じように、三笘にとっても、W杯が行われた1カ月強はあっという間に通り過ぎた。
三笘はW杯開始前の10月末にブライトンでレギュラーメンバーに入り、公式戦3試合連続で先発して2ゴール、1アシストの大活躍を見せた。好調を維持してW杯に乗り込むものと期待されたが、W杯直前のアストンビラ戦を「体調不良」で欠場。日本代表のトレーニング合宿に遅れて合流した。
しかしW杯本番には間に合い、グループステージ初戦のドイツ戦で後半から途中出場。得意のドリブルから堂安律の同点ゴールを導いた。第3戦のスペイン戦では、執念のリターンから逆転ゴールをアシストし、日本国内で「三笘の1ミリ」の流行語を生んだ。
さらに、決勝トーナメント1回戦クロアチア戦も後半途中からピッチに立った。鋭いドリブルからミドルシュートを打つなど存在感を示したが、2番手を務めたPK戦で失敗し、悔し涙を流した。初戦のドイツ戦からクロアチア戦まで、期間にしてわずか13日間──。カタールの地で極めて濃密な時間を過ごした。
「W杯は一瞬で終わる」「コスタリカ戦後は厳しかった」
W杯開幕前、三笘にW杯について話を聞く機会があった。その際は「2002年の日韓大会からずっと見ている」と5歳から追い続けてきた夢の舞台であると話していたが、「出場したことがないのでわからない」とも答えていた。
喜びを爆発させた試合もあれば、悔しさに打ちひしがれる試合もあったW杯は、三笘にとってどんな場所だったのか。キャリア初のW杯を終えて印象を聞くと、三笘は次のように振り返った。
「W杯は1試合の重みが違うなっていうのと、一瞬で終わるというのはすごく感じた。いかにベストコンディションを持っていくかっていうところと、 準備した者が勝つというのは感じました。(筆者:W杯のプレッシャーはいつもと違うものか?) いつも通りの準備をしただけなので、そこまで感じてはいないですけど。やっぱりコスタリカ戦の後というのは、なかなか厳しいものはあった。そこでうまく切り替えられたのでよかったですけど。ただ、ああいう試合をしてはいけないなと思っています」
「ブライトンでは高い位置を取れる」
三笘が身を置いているのは、世界最高峰のプレミアリーグである。「世界トップのプレーヤーが集う大会」という意味ではW杯とつながる部分はあるように思うが、4年に一度行われるサッカーの祭典、ワールドカップと共通点はあったのか。三笘は言う。