酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
今年こそ“セはパよりすごく弱い”を覆せるか 交流戦15年間で引き離された勝敗差、要因は原監督も提言したDH制と…
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2021/05/26 11:02
2021年交流戦初戦はウィーラーが古巣相手の決勝弾を放ち、巨人が楽天相手に先勝した
2016年~2020年
パ20勝/セ5勝/1分
勝率パ.800
球団別ではこうなる。
ソフトバンク 16勝3敗1分 率.842
日本ハム 4勝2敗 率.667
DeNA 2勝4敗 率.333
広島 3勝8敗1分 率.273
巨人 0勝8敗 率.000
短期決戦ということもあるだろうが、日本シリーズでパはセを完膚なきまでに圧倒している。ちなみに参考のため、セ・パ対抗戦であるオールスターゲームのここ5年の成績を見てみよう。
2015年 パ0勝/セ2勝
2016年 パ0勝/セ1勝/1分
2017年 パ2勝/セ0勝
2018年 パ2勝/セ0勝
2019年 パ1勝/セ1勝
パの5勝4敗1分と拮抗している。ただ、かつてのオールスターゲームはセ・パのスター選手が実力を競い合う真剣勝負で、特に人気面で劣るパ・リーグの野村克也や鈴木啓示などの大選手たちはセの選手1人1人に対応する作戦を練ったものだが、今は「お祭り」の要素が強くなって、真剣勝負の色合いは薄れている。
実は過去5年間のオープン戦成績でもパ優位
実はもう1つ、意外と触れられていないがショッキングな数字を見つけてしまった。
過去5年のオープン戦での両リーグ間の対戦成績である。
2017年
パ48勝/セ24勝/10分
勝率パ.667
2018年
パ29勝/セ23勝/4分
勝率パ.558
2019年
パ29勝/セ26勝/9分
勝率パ.527
2020年
パ26勝/セ20勝/5分
勝率パ.565
2021年
パ27勝/セ19勝/5分
勝率パ.587
トータルでは
パ159勝/セ114勝/32分
勝率パ.582
球団別では以下の通り。
<パ・リーグ>
ソフトバンク36勝18敗6分 率.667
ロッテ22勝14敗4分 率.611
楽天28勝18敗7分 率.609
西武25勝18敗3分 率.581
オリックス26勝23敗6分 率.531
日本ハム24勝23敗7分 率.511
<セ・リーグ>
阪神19勝18敗5分 率.514
巨人26勝27敗5分 率.491
ヤクルト15勝23敗4分 率.395
中日20勝32敗6分 率.385
DeNA19勝32敗5分 率.373
広島13勝27敗6分 率.325
パ・リーグは6球団すべてが勝ち越し。セは阪神が辛うじて1勝の勝ち越し、巨人が1敗の負け越しだが、他の4球団は勝率4割に到達していない。