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久保建英は37億円、冨安や香川は?
欧州組の市場価格キャリアハイ調査。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO
posted2020/08/16 11:50
新天地はビジャレアルに決まった久保建英。さらなる飛躍が期待される来季、市場価格はどこまで高騰するだろうか。
香川、本田、長友、そしてヒデ。
・香川真司:2200万ユーロ/2012年6月
(ドルトムント→マンチェスター・ユナイテッド)
・本田圭佑:2000万ユーロ/2013年1~6月
(CSKAモスクワ→ミラン)
・長友佑都:1400万ユーロ/2014年1~7月
(インテル)
・岡崎慎司:1000万ユーロ/2016年2~8月
(レスター)
・武藤嘉紀:1000万ユーロ/2018年8~12月
(ニューカッスル)
2010年代から全体的に移籍金が上がってきた印象があるが、その中でマンU、ミラン、インテルに所属した香川、本田、長友の市場価格が上がったのは納得といったところか。
なお1990年代から2000年代にかけて活躍した中田英寿のデータは2004年の1000万ユーロから引退までしか残っていないが、2000年冬にペルージャからローマに移籍した際は2169万ユーロ、2001年夏にローマからパルマに移籍した際は2840万ユーロという額が残っている。時代は違うとはいえ、久保がもしも「Transfermarkt」の市場価格通りの移籍金でどこかに完全移籍したら、香川や本田、中田らを上回るのだから、末恐ろしい。
高額になる“器用な”センターバック。
ポジションで見ると移籍金が高額になりやすいのは、やはり得点に直結するFWや攻撃的MFなどアタッカー勢だ。ただここ近年はマンチェスター・ユナイテッドのマグワイア(8800万ユーロ)やリバプールのファンダイク(8500万ユーロ)、マンチェスター・シティのラポルテ(6500万ユーロ)らのような器用なセンターバックに高額投資するケースが増えている。
それだけに久保や南野、鎌田らだけでなく、冨安が結果を残し続ければ数年後には途方もない値札がつくのでは――。彼らがリーガやプレミアにセリエA、ブンデス、そしてCLやELなどの舞台で活躍している姿を見ていると、決して大げさな夢想ではないのかもしれない。