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久保建英は37億円、冨安や香川は?
欧州組の市場価格キャリアハイ調査。
posted2020/08/16 11:50
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
AFLO
たった1年で、値札が“30億円超”も高騰した。久保建英の市場価格である。
10日にレアル・マドリーからビジャレアルへの期限付き移籍が決定したが、今夏の移籍市場の“噂”をまとめると、セビージャかベティスか、レアル・ソシエダかオサスナか、はたまた昇格ウエスカで岡崎慎司と共闘か、いやいやスペインを飛び越えてラツィオ、アヤックス、バイエルン、パリSGまでもが興味とか……とにかく“人気銘柄”だった。
ひとまず噂になったクラブのネーム入りユニフォームを用意したら、けっこう売れるんじゃない? とかしょうもない商魂が頭をもたげたが、これらの報道はマジョルカの1シーズンで久保が評価を上げた何よりの証拠なのだろう。
それは「推定市場価格」という数字で見るとハッキリする。シーズン成績など各選手データを詳細に掲載している移籍情報サイト「Transfermarkt」によると、この1年間での久保の推定市場価格の推移は以下の通り。
ベイルを超えた3000万ユーロ。
・久保建英
2019年6月/200万ユーロ
2019年9月/1000万ユーロ
2019年12月/1500万ユーロ
2020年4月/1350万ユーロ
2020年7月/3000万ユーロ
日本円にして2019年6月は約2億5000万円(※1ユーロ=125円で計算)だった評価額が、今や約37億5000万円。保有元であるレアル・マドリーで比較するとギャレス・ベイル(2800万ユーロ/約35億円)の額を超え、同サイトにおいて世界210位タイなのだという。
もちろん評価額が下がったベイルは31歳という年齢も考慮されているのだろう。なおかつリーグ戦再開後ほぼ戦力外状態のベイルは、試合中なのにマスクを目につけて“寝たふり”ポーズをするなど、自ら評価を落としているとも言えるのだが……。
とはいえ久保の3000万ユーロは“世界的な有望株”として期待されている証拠だろう。同じく将来のマドリーを背負って立つと期待されるウーデゴール、ビニシウス、ロドリゴの4500万ユーロにこそ及ばないが、他の3人と同じく市場価格を大きく高めているのだから。