フランス・フットボール通信BACK NUMBER
バロンドールに対しモウリーニョ激白。
「勝つのは個人じゃない、チームだ」
text by
ティエリー・マルシャンThierry Marchand
photograph byJean-Francois Robert/L'Equipe
posted2017/12/19 17:00
『フランス・フットボール』誌が掲載したモウリーニョの写真。オデコのマークは合成か!?
「セビージャで4ゴールを決めたのは凄かった」
――それではあなたが見た彼の最高の試合はどれでしょうか?
「そうだなあ……セビージャで4ゴールを決めたのは凄かった。ラシン相手にも同じことをした。他には……センターフォワードとしてプレーしたバルサとのコパデルレイ決勝(2011年)もある。他のポジションでプレーするようになった最初だった。常軌を逸したかのような凄まじいプレーぶりで、結局ヘディングでゴールを決めた」
「勝つのはチームであって個人ではない」
――彼とあなたの間のことで、まだ誰にも話していないことは何かありますか?
「ないね」
――何も言いたくないのか、それとも言うべきことは何もないのか?
「いや、私が本を書かないのは、私には語るべき物語が何もないからだ。私は自分と選手たちの間の出来事を、勝手に他人に言わせておく類の人間ではない。
本音を言えば、私はまだ知られていないことを、今、あなたに話したくはない(笑)。そしてマドリードでは、人に知られていない話などないわけだから……」
――では最後に、クリスティアーノの5度目のバロンドール受賞に対して何を言いたいですか?
「言いたいのは誰が世界最高の選手であるかを、世界中がよくわかっているということだ。
ただし……違いを作り出すのはどんな場合も全体的なもの、チームが一体となった時の意思であることは変わらない。勝者と敗者を分けるのもチーム全体の意思であるわけで……勝つのはチームであって個人ではない、ということを分かっておかなければいけない」