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バロンドールに対しモウリーニョ激白。
「勝つのは個人じゃない、チームだ」

posted2017/12/19 17:00

 
バロンドールに対しモウリーニョ激白。「勝つのは個人じゃない、チームだ」<Number Web> photograph by Jean-Francois Robert/L'Equipe

『フランス・フットボール』誌が掲載したモウリーニョの写真。オデコのマークは合成か!?

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ティエリー・マルシャン

ティエリー・マルシャンThierry Marchand

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Jean-Francois Robert/L'Equipe

『フランス・フットボール』誌12月8日発売号はバロンドール特集号である。通常号でありながら、通常の火曜ではなく金曜の発売。そこに同誌にとってのバロンドールの意味がある。

 内容は、リオネル・メッシと並ぶ史上最多5度目の受賞を果たしたクリスティアーノ・ロナウドの大特集である。

 本人のロングインタビューに加え、彼の成長に影響を及ぼしたすべてのクラブ監督たち、ラズロ・ボロニ(当時スポルティング)にはじまりアレックス・ファーガソン、マヌエル・ペジェグリーニ、ジョゼ・モウリーニョ、カルロ・アンチェロッティ、ラファエル・ベニテス、そして現監督ジネディーヌ・ジダンのインタビューないしレポートで、ロナウドの成長の過程を追っている。

 ここに掲載するのは、ティエリー・マルシャン記者によるモウリーニョインタビューである。レアル・マドリーで3年間をクリスティアーノとともに過ごしたモウリーニョが、ロナウドのキャリアに与えた影響は大きい。ふだんあまり聞くことのできない“モウ”の言葉をじっくり味わってほしい。

監修:田村修一

「何よりも齢のわりに創造力が豊かだった」

 ジョゼ・モウリーニョと話す機会を得るのは極端に難しい。

 そしてモウリーニョを相手に、彼自身や彼のクラブ以外のテーマについて話すのはさらに難しい。

 そのモウリーニョが、ロナウドの5度目のバロンドール受賞について、インタビューを受け入れたのは極めて異例といえた。取材は12月1日(金)の午後、アーセナルとのリーグ戦を翌日に控えロンドンに出発する直前におこなわれた。電話による20分強の質疑応答は余計な会話をいっさい挟まず、一度として途切れなかった。

 テーマが何であれ、モウリーニョが期待を裏切ることはあり得ないのである。

――はじめてクリスティアーノ・ロナウドの名前を耳にしたのはいつのことですか?

「彼がまだスポルティングに在籍していたゼロ年代の初めだ。私もポルトガルで監督をしていて彼は16歳だった。プレーしているのを一度見た。すでに他の選手たちのレベルを越えていたよ。今日のようなフィジカルの強さはなかったが、体格は立派なうえに抜群のスピードで、何よりも齢のわりに創造力が豊かだった。当時の彼はドリブルとスプリント力の高さが目立つサイドアタッカーで、今日のようなストライカーではなかった」

【次ページ】 「3つの異なる成長過程を経て今日の彼が出来あがった」

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