家長、ラドンチッチ加入の大宮、「量より質」の柏。

●大宮アルディージャ

【主な移籍・加入動向】
In：中村北斗（DF／FC東京）、カルリーニョス（MF／磐田※2）、家長昭博（MF／マジョルカ）、ラドンチッチ（FW／水原三星）
Out：ニール（DF／未定）、下平匠（DF／横浜FM）、青木拓矢（MF／浦和）、ノヴァコヴィッチ（FW／清水）

　昨季の大宮はリーグ前半戦で'12年から続いていた連続無敗記録を更新しながらも、2度の8連敗を喫するなど急失速した。ハードな運動量を軸としたサッカーでFC東京を率いた大熊清氏が今季から就任したことで、堅守速攻に磨きをかけていくだろう。

　陣容の大きな変化は、ズラタンとともに強力2トップを形成したノヴァコヴィッチが清水へ移籍し、その昨夏からシーズン終了まで清水に籍を置いていたラドンチッチと、左足のテクニシャン・家長が加入した点だろう。193cmの体躯を誇るラドンチッチはノヴァコヴィッチに実績こそ劣るものの、昨季は15試合6得点をマーク。気になるのは警告を6回受けるなどのメンタル面だろうか。家長は堅守速攻の中での攻撃のタクト役を担うだろう。スペシャリティを持つ2人が、チームにどれだけのアクセントを与えられるかが命運を握る。

●柏レイソル

【主な移籍・加入動向】
In：輪湖直樹（DF／水戸）、ハン・グギョン（MF／湘南）、高山薫（MF／湘南）、レアンドロ（FW／アル・サッド）
Out：谷口博之（MF／鳥栖※1）、ジョルジ・ワグネル（MF／ボタフォゴ）、澤昌克（MF／未定）、クレオ（FW／広州恒大※3）

　柏は「量より質」の補強と人員整理を同時に推し進めた。ジョルジ・ワグネルは強烈な左足で2011年のJ1制覇に貢献したものの、強い攻撃意識と表裏一体の守備面の不安、そして35歳ということもあって昨季限りで契約を満了。昨季公式戦で計14得点を挙げたクレオもレンタル元の広州恒大へと戻った。

　空いた2つの外国籍枠には、Jで実績があるハン・グギョンとレアンドロを呼び寄せた。ハン・グギョンは昨夏の東アジアカップに代表招集された韓国人ボランチ。昨季所属した湘南はJ2降格の憂き目にあったが、同じタイミングで移籍した高山とともに中心選手として奮闘した。昨季途中でG大阪から中東へ移籍したレアンドロはJ1リーグ戦で計3度の2ケタ得点をマークしていて、決定力の高さは織り込み済みだろう。

　レアンドロ・ドミンゲスや工藤壮人、田中順也らアタッカー陣も安穏とできない環境で、彼らをマネジメントするネルシーニョ監督の手綱さばきに注目が集まる。

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