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J1全18クラブ、移籍&近況総まとめ。
W杯シーズンのJはここが来る!(上)
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO SPORT
posted2014/02/27 10:40
キックオフカンファレンスに揃ったJ1の18チーム。予想が難しいことに定評があるJリーグ、果たして今年はどんなドラマが待ち受けているのか。
CFに日本人の横浜FM、個性派補強の甲府。
●横浜F・マリノス
【主な移籍・加入動向】
In:下平匠(DF/大宮)、藤本淳吾(MF/名古屋)、伊藤翔(FW/清水)、矢島卓郎(FW/川崎)
Out:比嘉祐介(DF/京都※1)、天野貴史(DF/千葉※1)、マルキーニョス(FW/神戸)
昨シーズンはラスト2試合の連敗で、手にしかけたJ1リーグ戦のタイトルがこぼれ落ちた横浜FM。終盤戦ではノーゴールが続いたが16得点を挙げたマルキーニョスがチームを去り、ブラジル人FWに替わる1トップ候補には伊藤、矢島の日本人ストライカーを迎え入れた。
グルノーブルを経て'10年から所属した清水ではなかなか出場機会を掴めなかったが、'13年はリーグ戦25試合に出場、6得点をマークした。一方の矢島はケガがちなのがネックだが、清水時代の'07年、そして川崎時代の'11年、'12年リーグ戦で7得点している。両者とも潜在能力は高いだけに、新天地での覚醒となるか。
そして中村俊輔と同じ桐光学園高卒、左利きの藤本がトリコロールのユニホームに身を包む。ACLの過密日程が待ち構える中で、絶対的な背番号10以上の存在感を見せられるか。そこもポイントとなる。
●ヴァンフォーレ甲府
【主な移籍・加入動向】
In:阿部翔平(DF/名古屋)、下田北斗(MF/専修大)、クリスティアーノ(FW/栃木)、イルファン(MF/チョンブリーFC)
Out:伊東輝悦(MF/長野)、柏好文(MF/広島)、羽生直剛(MF/FC東京※3)、パトリック(FW/サルグエイロ※3)
J1復帰2年目を迎える甲府は、ここ数シーズン、チームの核を担っていた柏が広島へと移籍。また伊東、羽生といったベテランもチームを去った。特に山梨県出身で韮崎高卒の柏はウイングバックで昨季リーグ戦全34試合に出場していただけに、彼に代わる選手を見つけるのが重要となる。そこで期待が集まるのは阿部。名古屋時代にリーグ戦計226試合に出場し、日本代表として招集された経験もある。経験豊富な阿部が力を発揮できれば、昨年左ウイングバックだった福田健介を右にコンバートする形を模索できる。
そして甲府の補強でもう一つのポイントはインドネシア代表MFのイルファンだ。オランダ生まれのイルファンは昨年12月に行なわれたJPFAトライアウトに出たが、その直前から甲府の練習にも参加していた。インドネシアでは絶大な人気を誇るイルファンをどのように起用するのか? Jリーグが掲げる東南アジア戦略の火付け役となれるかも注目してみたい。