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「試合を投げたのか?」“0-3で17歳投入”に疑問の声も大逆転…J1復帰ジェフ48歳監督が明かす舞台裏「ギャンブルでは…信頼してくれない」
posted2026/02/26 17:02
ジェフ千葉を劇的な形でJ1昇格に導いた小林慶行監督。当時の舞台裏を明かしてくれた
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph by
Kiichi Matsumoto
小林慶行監督体制2年目の2024年シーズン、ジェフユナイテッド市原・千葉はJ1昇格プレーオフにも進めずに終わった。尖り切ること、アグレッシブなスタイルで相手を圧倒することで、J2の壁を突き抜けようとした小林にとって、挫折といってもよかった。
迎えた2025年、長く語り継がれるであろう昇格プレーオフ準決勝、3点差を覆した大宮戦の逆転劇は、そうした過程の末に生まれた必然だった。その舞台裏を小林が語る——。
23年8500人→25年15000人…ジェフ人気の復活
――昇格プレーオフに進めず終わった2024年を経て、2025年への準備へと入りました。
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「今までのオフに比べると、顔触れが変わりました。クラブとしての成長の証で、でなければカルリーニョス・ジュニオは獲れません。ホセ・スアレスもそうだし、鳥海晃司もJ1から来てくれないです。今年のオフも、声を掛けた選手がほとんど加入してくれました。それはクラブの予算が増えたことと、スタジアムの雰囲気かもしれない。『フクアリはいつも真っ黄色でいいよね。あそこでプレーしてみたい』と思う選手が増えたのは間違いないですから」
――たしかに昨年終盤戦のフクアリは、熱気が凄かった。
「サポーターの熱量は増え続けています。平均観客動員でいえば、2023年は8500人だったのが2シーズン目には1万人を超えた。2025年は国立開催も含めて1万5000人を超えている。リーグ最終節の今治戦は1万9000人を動員して、フクアリ史上最高の観客動員をJ2で成し遂げました。スタジアムがほとんど真っ黄色になる。とんでもないことが起きていると思います。
そうした環境を含めた全てが成長して、クラブ力で掴んだJ1昇格だと思っています。それがラスト3試合、今治とのリーグ最終節から徳島とのプレーオフ決勝までによく出ていた。準決勝の大宮戦は特にそうで、もしアウェイだったらあのゲームはひっくり返せなかったですから」
ラスト10試合ぐらいは「無」だったんです
――あの試合、後半開始直後に0−3になっても、小林監督は慌てていなかった。選手に話を聞いても「1点取ったらどうなるかわからない」とみんなが思っていた。その後に姫野誠を入れて流れが変わりましたが、本当に動じてなかったですか。

