イタリア人監督を迎えたFC東京、過密日程に挑む川崎。

●FC東京

【主な移籍・加入動向】
In：椋原健太（DF／C大阪※2）、羽生直剛（MF／甲府※2）、梶山陽平（MF／大分※2）、エドゥー（FW／遼寧足球倶楽部）
Out：丸山祐市（DF／湘南※1）、長谷川アーリアジャスール（MF／C大阪）、ルーカス（FW／引退）

　Jリーグ史上初となるイタリア人監督、マッシモ・フィッカデンティ氏を招聘したFC東京は長谷川がC大阪に去ったものの、昨季レンタル移籍でチームを離れていた梶山と羽生が復帰して中盤の質をキープした。ただ梶山は昨年負った右ひざ関節軟骨損傷のリハビリのため、夏場以降の復帰となりそうだ。

　前線では、長年FC東京の攻撃を支えたルーカスが昨季限りで現役引退。新たな外国人籍選手にエドゥーを獲得した。シャルケ時代には内田篤人のチームメートだったエドゥーは韓国、そして昨年まで所属した中国でのプレー経験がある。3トップを標榜するフィッカデンティ監督の戦術にフィットすれば、得点数を伸ばしてきそうだ。

　また新卒では作陽高出身の平岡翼、下部組織から慶大を経て武藤嘉紀が入団した。FC東京は現在も所属する徳永悠平、高橋秀人、三田啓貴、そして長友佑都（インテル）のように大卒選手を主力に引き上げた実績があるだけに、武藤も同じ道を歩めるか。

●川崎フロンターレ

【主な移籍・加入動向】
In：安藤駿介（GK／湘南※2）、金久保順（MF／大宮※1）、パウリーニョ（MF／栃木※1）、森島康仁（FW／大分）
Out：伊藤宏樹（DF／引退）、風間宏矢（MF／大分）、風間宏希（MF／北九州）、矢島卓郎（FW／横浜FM）

　中村憲剛、レナト、そして昨シーズンのJ1得点王・大久保嘉人の3人のユニットが織り成す川崎の攻撃はJリーグ有数の破壊力だが、今シーズンはACLに出場するため過密日程となる。3人の負担軽減のために白羽の矢が立ったのが森島だった。森島は188cm、88kgの恵まれた体格ながら足元の技術を兼備し、昨季はJ1最下位に沈んだ大分でもリーグ戦7得点を奪っている。肉弾戦が予想されるACLはもちろん、風間八宏監督のスタイルに順応すればリーグ戦でも攻撃に厚みが加わるだろう。

　またレンタルではサイドハーフの金久保順、ブラジル人ボランチのパウリーニョを加えた。パウリーニョは昨季は栃木SCで23試合に出場。「J1ボール奪取ランキングで1位になれるように頑張ります」とのコメント通り、中盤のフィルター役として機能すれば、昨季51失点を喫した川崎の守備は大きく改善される。

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