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「ミトマもウエダもエンドウも…決して批判ではない」日本代表W杯8強へ…元監督トルシエがズバリ提言「モリヤスは秘密にしておく必要が」
posted2025/12/21 11:04
北中米W杯では難敵ぞろいのF組に組み込まれた日本代表。ベスト8進出の可能性はあるのか、トルシエが直言する
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph by
Asami Enomoto
フィリップ・トルシエインタビューの第3回(最終回)である。
9月のメキシコ戦、アメリカ戦から始まった一連の強化試合を、3勝2分1敗で終えた日本代表を、トルシエは順調に進化しているという。それは日本が、W杯本大会に向けても、着実に準備を進めていることに他ならない。それでは日本は、来年6月に始まる大会で、森保一監督が掲げる優勝はともかく、悲願であるベスト8以上の成績を残せるのか。日本とサッカー大国との間には、どんな具体的な差があるのか。それを克服し、上位進出を成し遂げるためには、これからの6カ月をどう過ごせばいいのか――。
準々決勝に行けるか? ウィだ
――もしW杯が明日開催されたら、日本はベスト8以上に進めるでしょうか?
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「ボリビア戦の日本をフランスやドイツと比べると、両者の間には確かな違いが存在する」
――まだまだ足りないものが多いのでしょうか。
「どんなコンテクストが欠けているのか……私にはわからない。しかし日本が勢いを得て準々決勝に進むことは可能だし、そのための武器も持っている。とはいえ日本はまだフランスと10回対戦して9回勝てるチームではない。勝てるのは3回ぐらいだろう。ブラジル相手なら2回ぐらいか。大会で一度、スペインやドイツ、ブラジルに勝つことは十分に可能だが、同じパフォーマンスを何度も繰り返せるかというと疑問だ。
だから、準々決勝に行けるかという質問には〈ウィ(イエス)〉と答える。前回大会でモロッコがベスト4に進んだように、日本がベスト8に進む可能性は大いにある。日本はアジアでは突出した存在であり、他の追随を許さない強さを誇っている。トップ20の実力を存分に示しているといえる。ただ、そこには抽選の結果や様々な要素が絡んでくる」
ミトマもウエダも…スタメンにはなれないだろう
――日本とフランスやドイツといったサッカー大国との具体的な違いは何なのでしょうか?

