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「阪神はCSに弱く、ソフトバンクが最強」はホントか…過去成績を大調査「ファイナルSに弱すぎる巨人」「じつは“3位やや優勢”のファーストS」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2025/10/10 17:00

「阪神はCSに弱く、ソフトバンクが最強」はホントか…過去成績を大調査「ファイナルSに弱すぎる巨人」「じつは“3位やや優勢”のファーストS」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

阪神タイガースが“弱い”とされるCSだが……過去のデータを全て調べてみると?

 実質的にCS最強チームはソフトバンクだ。勝率6割、下剋上も3回。とにかくCSでの試合数が最多の70試合、経験値という点でも圧倒的だ。オリックスは、3連覇した2021~23年までは、CS2を勝ち上がっているが、下剋上はなし。

 ヤクルトも連覇した21、22年は日本シリーズに勝ち進んでいる。DeNAはロッテと共にCSが始まった2007年以降、リーグ優勝は一度もない。しかしCSでは「そこそこやる」という印象で、日本シリーズには2回出場。日本一1回。

 日本ハムはリーグ優勝したシーズンは強いが、2位、3位でCSに出場した時は勝ち進んでいない。楽天はCS進出は5回だけ、日本シリーズは2013年のリーグ優勝の1年だけ。広島は3連覇した2016~18年でも17年は日本シリーズに進出できず。特にCS2での弱さが目立っている。巨人は、ソフトバンクに次ぐ68試合を戦ったが負け越し。CS2で躓くことが多い。

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 前述のとおりロッテはCSができてから優勝こそないが、CS1では12勝8敗、下剋上3回、CS2では2010年にソフトバンクを破って日本シリーズに進出。3位から史上初の日本一になっている。

 そして阪神。藤川監督は優勝した時に「ペナントレースでは阪神が1位ですから」と強調したが、その裏に「阪神はCSで弱い」という事実がある。これについては、この後詳細に見ていく。勝率が最も低いのは西武。2018年、19年とリーグ連覇したが、いずれもソフトバンクに下剋上されて日本シリーズに進出できなかった。辻発彦監督の無念の表情が眼に浮かぶ。

じつは「3位の方が強い」CSファースト、ファイナルは?

 CS1とCS2で「下剋上が起きる確率」についてみていこう。

〈CS1での2位vs3位チームの対戦成績》
2位=40勝、3位=45勝(2分け)
2位チームの勝率.471

 なんとCS1では、2位チームが負け越しているのだ。3位チームが2位チームに勝ってCS2に進出する「下剋上」は、両リーグ合わせて34回のCSで18回も起こっている。わずかではあるが、CS1では3位チームの方が2位より分がいい。

 CS1は、2位チームの本拠地で行われ、引き分けは2位の勝ち星と見なされる。「1位チームに1勝」が与えられるCS2のような明確なアドバンテージはないにしても、0.5勝くらいは有利なはずだが……引き分けで勝ち抜いたのは、2014年阪神と21年ロッテがともに1勝1分で広島、楽天を退けただけ。3位チームの気楽さが、心理的に有利に働くのかもしれない。

 では、CSファイナルで、優勝チームと下位チームの成績はどうなっているのか。

【次ページ】 2位を含めた「下剋上」は7回、3位は2回しかない

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