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「阪神はCSに弱く、ソフトバンクが最強」はホントか…過去成績を大調査「ファイナルSに弱すぎる巨人」「じつは“3位やや優勢”のファーストS」
posted2025/10/10 17:00
阪神タイガースが“弱い”とされるCSだが……過去のデータを全て調べてみると?
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
10月5日、ようやくNPBのレギュラーシーズンが終わった。開幕はほぼ同時期だったMLBよりも1週間も遅かった。NPBは143試合、MLBは162試合。試合日程の過密さではMLBの方がはるかに上だが、NPBは「月曜定休」といった感じで休みを作る。雨も多く、その挙句に、シーズン終了が予定を大きくオーバーする。
MLBと比べて緊張感が…CSまでの“期間空きすぎ問題”
毎年言われることだが、長いペナントレースで優勝したチームが、ペナントレース終了後10~14日も試合がない。この間に、優勝チームは「窯の火を落とした」状態になり、いざCSファイナルとなると苦労する。
ポストシーズンにはいろいろ問題があるが、ペナントレース終了から期間が空きすぎるのは大きな問題だ。中1日空いてポストシーズンが始まるMLBに比べて緊張感がない気がするのだが……。
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それはさておき、ポストシーズンの過去のデータを見て、セパ出場6チームの成績を予想することにしよう。
パ・リーグは2005年から単独で「プレーオフ」を行っていたが、2007年からセパ両リーグで「クライマックスシリーズ」を始めた。それ以降のデータとする。
優勝チームに「アドバンテージ」の1勝が付与されたのは2008年から。また新型コロナ禍の2020年は、セはCSなし。パは1位チームと2位チームの対戦(1位にアドバンテージ1勝、3勝勝ち上がり)があった。なおCSファースト、ファイナルともに引分はペナントレース上位チームの「勝ち星」となる。
最も高勝率なのは中日だが、落合監督退任以降は
まずは、12球団のCSの通算勝率を見てみよう。「下」は、下位チームが上位(3位→2位、2位→1位、3位→1位)を破った「下剋上」の回数 アドバンテージの勝敗は含めない。CSファーストはCS1、CSファイナルはCS2と略称する。
中日22勝13敗1分
率.611 下:1
ソフトバンク42勝28敗0分
率.600 下:3
オリックス9勝6敗1分
率.600 下:0
ヤクルト14勝11敗1分
率.560 下:0
DeNA17勝14敗0分
率.548 下:5
日本ハム25勝22敗0分
率.532 下:2
楽天11勝11敗1分
率.500 下:1
広島11勝12敗1分
率.478 下:1
巨人28勝33敗2分
率.459 下:3
ロッテ20勝26敗2分
率.435 下:4
阪神16勝24敗1分
率.400 下:3
西武9勝23敗0分
率.281 下:1
最も勝率が高いのは中日だが、2012年を最後にCSには出ていない。落合博満監督時代はセの最強チームだったが、最近はCSにも出られない状態が続いている。

