テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平「オオタニがこの球場初登板だ!」相手広報・選手にも愛される日常…エンゼルス元同僚「やっぱ一流だよ」
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byBrandon Sloter/Getty Images
posted2025/07/06 17:00
敵地のロイヤルズ戦では初登板となった大谷翔平。じつは対戦相手がウキウキだった
「もちろん楽しみ。本当に楽しみ。(試合終了後、かめはめ波パフォーマンスを含めて)チャンスはあるね」
と語る目にはパワーが宿っていた。エステベスの取材はやはり面白い。その後、練習が始まってグラウンドに現れた大谷は試合前にルーティンの「壁当て」やキャッチボールで調整した。先に練習を終えたエステベスも右翼から近寄ってきたが――大谷はテオスカー・ヘルナンデスやルイス・ガルシアと話している途中で、再会の様子を目にできなかったのは少し残念だった。
大谷は今季8本目の先頭打者弾となる2試合連続の29号ソロ(巨大噴水に叩き込んだ)を放つなど、2安打2打点。チーム全体で4安打5得点と効率良く得点を重ねて5連勝を飾った。
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米メディアを中心に大谷の囲み取材を球団広報に依頼したものの、この日は「No Sho, Tomorrow.」という回答だった。これは〈大谷はきょう喋らず、先発する明日の試合後に話す〉という意味。一部の米記者は憤慨していたが――先発前日に話したくない気持ちは今後も理解しなければならないのだろう。そうだ、唯一無二の二刀流はもう始まっているのだ。
メジャー自己最速“163.6キロ”については…
翌28日の登板、復帰後初となる2イニングを投げ、さらにはメジャー自己最速の球速(101.7マイル=約163.6キロ)をマークした。本人、さらにはその剛球を体感した相手選手に話を聞いたが――ともに印象に残るものだった。〈つづく〉

