大学4年間で箱根駅伝初優勝から4連覇「青学大2014年組」中村祐紀と田村和希の出会い「同期の中でバチバチに」「アイツはすごく尖っていた（笑）」 

2度目の箱根へ、田村の覚悟

　一方、田村は箱根駅伝に集中し、何が何でも取りに行くという覚悟でいた。チームは大学駅伝3冠を目指し、幸先よく出雲駅伝で優勝した。だが、青学大がやや苦手としている全日本大学駅伝では東洋大に敗れて2位に終わる。田村は3区を駆けたが、東洋大の口町亮に区間賞を奪われ、その勢いを止めることができなかった。

「3冠を目指すチームにあって、全日本の負け方が悪い印象というか、自分の走りも含めてすごく残念でした。箱根では負けられない。絶対に獲らないといけない、という意識でしたね。中村をはじめ、同期が選ばれたのは良かったですが、僕は1年時も走っているので活躍しないといけないという気持ちがすごく強かったです」

往路優勝からトップで迎えた9区

　第92回箱根駅伝、青学大は1区の久保田がトップで2区の一色に襷をつなぐと、5区の神野まで一度もトップを譲らない完璧な駅伝で往路優勝を果たした。田村は前年と同じく4区を駆け、区間賞でチームに貢献した。

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　中村は、チームの良い流れのなかで、その時を待っていた。6区の小野田勇次が区間2位の走りで復路のスタートを切ると、7区の小椋が区間賞、8区の下田裕太も区間賞の走りで、9区の中村に襷を繋いだ。後続の東洋大とは7分3秒の大差がついていた。

「ちょっと舞い上がった中でスタートしました」

　中村の最初で最後になる箱根駅伝が始まった。

〈つづく〉

#2に続く

原晋監督が叱責「嫉妬が積み重なって…」「あぁ、自分の箱根は終わった」箱根駅伝4連覇・青学大“2014年組”「駅伝男」と「8掛け男」の熱い4年間

#3

「不思議な縁で」卒業後も同じ実業団に…青学大2014年同期・中村祐紀は「マラソンにも勝てて悔いなく引退」田村和希は「僕もやめるなら同じ境地で」

#2

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#1

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