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「もったいなかった」東京マラソンでMGC出場権獲得“山の名探偵”に起きていた《ある異変》…監督は「日本記録を目指すペースにチャレンジしようと…」

posted2026/03/07 06:00

 
「もったいなかった」東京マラソンでMGC出場権獲得“山の名探偵”に起きていた《ある異変》…監督は「日本記録を目指すペースにチャレンジしようと…」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

初マラソン挑戦となった東京マラソンで2時間7分34秒の20位でMGC参加権を獲得した早大3年の工藤慎作。上々の結果でも「もったいなかった」と振り返ったワケは?

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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Yuki Suenaga

 3月1日に行われた東京マラソン2026。注目ランナーのひとりが箱根路でも活躍した「山の名探偵」こと早大3年生の工藤慎作だった。期待の新鋭の初マラソンには、果たしてどんな軌跡があったのだろうか。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

 今年の東京マラソンで注目を集めたトピックの1つが、“山の名探偵”こと早稲田大の工藤慎作の初マラソン挑戦だった。

 工藤は、マラソンでロサンゼルス五輪出場を目標に掲げており、今回の東京では、大迫傑(LI-NING)と鈴木健吾 (横浜市陸協)の新旧日本記録保持者や、東京世界陸上日本代表の近藤亮太(三菱重工)といった日本のトップランナーと同じ集団でレースを進めた。

終盤まで日本人トップ争い…「山の名探偵」初マラソン

 中間点は1時間2分50秒で通過。昨年2月に黒田朝日(青山学院大)が日本学生記録(2時間6分05秒)を打ち立てた時よりも20秒遅かったが、記録更新が狙えるペースをキープしていた。そして、終盤に入っても粘りを見せ、35kmを1時間44分20秒で通過し、日本人トップ争いを繰り広げていた。

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 しかし、この直後のことだった。工藤は勝負所でトラブルに見舞われてしまう。

「35kmくらいまでは余裕を持って走れていたのに、それ以降、何度もふくらはぎを攣ってしまったのがとても悔やまれます。余裕があるのに、ペースを落とさないといけない。とてももったいないレースだったと思います」

 36kmで大迫が仕掛けると、工藤は付いていくことができなかった。「途中からゴールすることに切り替えました」と言い、大幅に失速するリスクをとって大迫らに付いていくのではなく、ペースダウンを最小限に食い止めて走り切ることを優先した。

 その冷静な判断が功を奏し、学生歴代4位となる2時間7分34秒をマークし20位でフィニッシュ。

 日本人5番手となり、2027年10月に開催されるロサンゼルス五輪代表選考会MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権は獲得した。

【次ページ】 黒田朝日が持つ日本学生記録…「意識していた」

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