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東京マラソンで“ある異変”…実況は「プレス工業」連呼 28歳の伏兵・橋本龍一「異例の一人旅」はなぜ起きた? レースディレクターが語った“意外なワケ”
posted2026/03/02 11:05
東京マラソンで26km地点まで先頭を独走したプレス工業の橋本龍一。ペースメーカーのはるか前方での“大逃げ”はなぜ起きたのか?
text by

別府響Hibiki Beppu
photograph by
Sankei Shimbun
3月1日に行われた東京マラソン2026。今年は新旧日本記録保持者の大迫傑(リーニン)と鈴木健吾(横浜市陸協)の2人が日本人トップ争いを展開し、大迫が2時間5分台の好記録で12位に入るなど熱戦が繰り広げられた。一方で、序盤は「意外なレース展開」にも注目が集まった。伏兵による「異例の独走劇」はなぜ起こったのだろうか?《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》
それは、ちょっと不思議な光景だった。
3月1日に行われた東京マラソン2026。例年ならば、外国人ペースメーカーたちが先頭を引っ張り、そこに世界のトップランナーたちがついていく。続いてそこから少し間をあけた第2集団の中で日本人のトップ級ランナーがレースを進める――。そんな光景がみられることが多かった。
なぜか「ペースメーカーが遅すぎた」ナゾ
翻って今大会は、序盤から外国勢のペースが上がらなかった。
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加えて不思議だったのは、エントリーされた有力ランナーたちだけでなく、大会記録(2時間2分16秒)の更新を目指して第1集団を引っぱるはずのペースメーカーのスピードも上がらなかったことだ。
結果的に日本人で唯一、第1集団のペースメーカーに任じられていた中村大聖(ヤクルト)だけが当初予定のペースで走り、単独で先頭を引っ張るというナゾの構図が見られることとなったのだ。
そしてその中村にたった一人ついていったのが、一般参加で出場していた橋本龍一(プレス工業)だった。10km地点で中村がペースメーカーの役割を終えると、そこから長い独走劇がはじまることになる。

