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「悲鳴に近い歓声が…」春高バレーの歴史を変えた“無名の1年生エース”柳田将洋の出現…“天才セッター”関田誠大と悲願の全国制覇
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byKiyoshi Sakamoto/AFLO
posted2025/01/04 17:01
1月開催に移行した初めての春高バレーに臨んだ東洋高のキャプテン、柳田将洋(当時高3)
多くの記者の前で「自分が決められなかった」「敗戦は必然だった」という的確な分析と、最後に「鎮西に優勝してほしい」と語った姿は、コートで見せた激闘以上に今も強く印象に残っている。
あれから13年――紫色のユニフォーム姿で汗を拭いながら質問に答えていた青年は、32歳になった今も、コートに立ち続けている。
勝負所でサーブ順が巡ってくると「何かやってくれるのではないか」と思わせてくれる姿は健在で、試合後に発するコメントは相変わらずクレバーだ。柳田のバレーボール選手としての今やこれからへと続く礎を築いたのが、あの春高だった。
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間もなく、春高バレーの新しいページが開かれる。
1月開催になってからいまだに達成されていない大会3連覇の期待が懸かる駿台学園が制するのか。それとも、かつての柳田のように無名の選手が“主役”に躍り出るのか。そして、大会を彩る選手の中に近い将来日本代表で活躍する選手が現れるのか。
コートの中で起こることだけではなく、選手の溢れる感情や言動をしっかりを刻みたい。