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核心にシュートを!BACK NUMBER
「日本代表の選考基準は?」記者が聞くと森保監督から逆質問…「市場価値23億円」ランク最上位FW古橋亨梧の1年ぶり招集に感じた“不思議”とは
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/11/14 11:30
高い市場価値を持ちながら、日本代表ではなかなか躍動の機会がなかった古橋亨梧。11月シリーズの招集で結果を出せるか
1つはフィールドプレーヤーの市場価値トップ10。もう1つは現在負傷中の選手を外しつつ、プレー可能なポジション――例えばCBがこなせる遠藤航、「僕自身3バックでも、ウイングバックでもできる自信はある」と10月の代表合宿で語った菅原由勢など――を列記すると、以下のようになる(GKは市場価値最上位の鈴木)。
〈トップ11〉
FW:南野、古橋、久保
MF:三笘、鎌田、守田、堂安
DF:伊藤、冨安、板倉
GK:鈴木
〈負傷者を除いた11人〉
FW:南野、古橋、久保
MF:三笘、鎌田、守田、堂安
DF:板倉、遠藤、菅原
GK:鈴木
市場価値「23億円FW」の古橋が外れてきた特異性とは
一方で10月10日のサウジアラビア戦の先発布陣は以下の通り。
FW:鎌田、上田、南野
MF:三笘、守田、遠藤、堂安
DF:町田、谷口、板倉
GK:鈴木
先に提示した負傷中の選手を外した布陣と比べると、以下の選手が市場価値のランキングから異なっている。
(1)10位:古橋→17位タイ:上田
(2)1位:久保→13位タイ:町田
(3)12位:菅原→48位タイ:谷口
久保や菅原が先発から外れているのは、現チームが採用する3バックシステムとの兼ね合いもある。その一方で日本人10位、日本円にして「約23億円」の市場価値を持つ古橋が、昨年10月以来代表メンバーに選ばれずにきたのは意外と言える。
ではW杯優勝経験国で市場価値がトップのセンターフォワードは、どうなっているのか。10月のナショナルマッチウィークにおけるW杯優勝経験国と、最高額のセンターフォワードの招集有無は以下の通り。
〈招集された選手〉
ブラジル:エンドリッキ 6000万ユーロ
アルゼンチン:ラウタロ・マルティネス 1億1000万ユーロ
ウルグアイ:ヌニェス 6500万ユーロ
スペイン:オヤルサバル 4000万ユーロ
イングランド:ケイン 1億ユーロ
〈招集されなかった選手とその理由〉
イタリア:スカマッカ 3500万ユーロ→負傷のため
フランス:エムバペ 1億8000万ユーロ→負傷のため
ドイツ:ハバーツ 5000万ユーロ→負傷のため
未招集の3人も負傷が理由で、日本の特異性がわかる。
じつは“日本人CBで3位”の渡辺も未招集
市場価値における“日本の特異性”はセンターフォワードだけではない。
実は、守備の要センターバックの選考でも、不思議な状況がある。日本人全体で16位の渡辺剛が今年3月のW杯アジア2次予選・北朝鮮戦以来、招集されていないのだ。