星　小指のところに、小指と薬指の2本を入れることです。広陵のエース、高尾響君のグラブは中指の上部に指カバーがついていて、そこに人差し指を入れていました。つまり小指に2本入れるので、他の指も1つずつ入れる場所がずれるんです。プロ野球ではショートに多いんですよ。源田壮亮（西武）、今宮健太（ソフトバンク）、吉川尚輝（巨人）がそうですね。内野手の場合、しっかり握れるというメリットがあるようです。甲子園でも内野手に多かったですよね。ウイルソンは「コユニ」推奨型のグラブというのを発売しているくらいなんです。大社のショート、藤江龍之介君が使っていたグラブはそうじゃないかな。高校野球も新規準バットになって、打球が弱くなりましたよね。なので、しっかり握れた方がいいのだと思います。コユニは今後、もっと増えてくると思います。

――記者の間では白樺学園のストライプのデザインが話題になっていたんです。お尻の部分のラインが縦ラインというよりも、放射状のようになっていたんですよね。

星　白樺学園はミズノ社製のユニフォームだったのですが斬新なデザインでしたよね。踏ん張ったときにお尻のところのストライプがきれいに見えるという理由もあるんだと思います。最近のパンツは履いたときのフィット感よりも、動いたときのフィット感を重視する傾向にあるんです。ベルトのループも斜めに付いていたり、切り込みが入っていたりと、湾曲したときに自然な形になるよう工夫されています。

――最初の話に戻りますけど、ユニフォームもやはり白ベースが主流なんですよね。

星　カタログ上、基本的にホワイト、アイボリー、グレーの3色があるのが通例ですが、断然、白が多いと思います。ただ、夏の甲子園に限ると、3年連続グレーのユニフォームが優勝しているんです。

――本当ですね。仙台育英、慶應、そして今年の京都国際。まったく気づきませんでした。

星　もう1つ3年連続があるんです。

――何ですか？

星　3年連続で2年生が胴上げ投手になっているんです。野球用具とは関係ないですが、これもあんまり気づいてない人が多いですよね。

＜前編から続く＞

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