- #1
- #2
野ボール横丁BACK NUMBER
「大谷翔平バットは3、4万円と高くて…」野球用具店も仕入れを諦めた…夏の甲子園“1人だけ”大谷翔平と同じ木製バットを使っていた高校球児とは?「彼の打球はヤバい」
posted2024/09/13 11:46
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
JIJI PRESS
「3、4万円と高くて…」大谷翔平バットの仕入れを断念した話を教えてくれた。そして今、ブームになっている「コユニ」グラブとは……?【全2回の後編/前編へ】
衝撃的だった広陵の「白色化」
――この夏は、身につけるものの「白色化」がさらに進んだ印象があります。広陵が白い帽子とアンダーシャツに替えたのは衝撃的でしたよね。
星徹弥(以下、星) 広陵はおそらく数字できちんと出しているんでしょうね。従来の黒いものと白いものによる体温の違いを。広陵だけでなく全体的に白ヘルが増えてきた印象はありますよね。49代表校中、20校が白ヘルでした。手袋も圧倒的に白が多かった。全代表校のスタメン441人中370人、約84%もの選手が白手袋でした。あと、今年から審判員も白いシューズが認められるようになったので、塁審はほとんど白でした。主審だけ黒だったのは、まだ主審用の白スパイクが製品化されていないせいです。主審用は、つま先を守るために鉄板が入っているんです。なので審判全員のシューズが白色化するのは時間の問題だと思います。
――手袋は甲の部分がメッシュというか、通気性のいいものが目立ちましたよね。
星 手汗をかく人はすごくかくので。そういう意味では、今、徐々に目立ってきているのはカッターズというアメリカのブランドの手袋です。もともとアメフトのレシーバー用の手袋を手がけていた会社のものなので、グリップ力が半端ないそうです。広陵や花咲徳栄の選手がよく使っていましたね。他のメーカーのものは3000円ぐらいなのに対し、カッターズは6000円近くするのでほぼ倍の値段なのですが、それでも店頭ではよく出ています。僕も最初、選手に教えられたんです。「カッターズの手袋、置かないんですか?」って。耐久性も高いらしいので、コスト的にはそこまで割高感はないと思います。
大谷翔平バットを“ただ1人”使っていた高校球児
――確かにこれだけ暑いと、汗で滑らないようにするのも大変ですよね。