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「サッカー部をやめてしまった」やんちゃだった森保一監督“突然の登校拒否”、人生最大の挫折…恩師が証言する「高校中退しかけた高2の夏」 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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posted2024/01/31 11:41

「サッカー部をやめてしまった」やんちゃだった森保一監督“突然の登校拒否”、人生最大の挫折…恩師が証言する「高校中退しかけた高2の夏」<Number Web> photograph by AFLO

1993年3月の日本代表で。森保一は当時24歳。無名選手だった森保が日本代表になるまでにはドラマがあった

「なんでだっていう思いがありました。10日間分の思いです」

 それから数カ月後、宣言通り、下田は責任を取る行動に出る。交流があった日本リーグ・マツダの今西和男総監督に「どうしても見てもらいたい選手がいる」と年賀状で売り込んだのだ。この1通の年賀状によって今西とハンス・オフト監督の訪問が実現し、無名だった森保のサッカー人生が劇的に好転することになる。

「空白の2週間」が森保を変えた

 話を森保が復帰した高2の日に戻そう。

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 サッカー部後輩の樋口は深堀町の先輩が部室に戻って来たときのことをよく覚えている。

「ハジメ君は監督から叩かれ続けて相当に痛かったと思うんですが、そんな素振りは見せず、いきなり僕たちにゲジゲジ(虫)を投げて来たんですよ、いたずらっぽく。照れ隠しだと思います。ハジメ君はここからだんだん真面目になっていきました」

 森保は当時の気持ちを『ぽいち 森保一自伝』に綴っている。

「(サッカー部を)やめた途端、急に心細くなってしまった。同時に自分は何をやりたいんだろう、とひたすら考えた。自分の将来が全く見えなかった。これから何をやろうか、と考えてもサッカーのことしか頭に浮かばない。今の自分にはやはりサッカーしかない。サッカーから距離を置いて初めてそのことに気がついた」

 森保は「空白の2週間」によって、自分をより深く知る機会を得た。森保青年の中でアイデンティティが定まり、サッカーで生きるんだという強い覚悟が芽生えたに違いない。

<続く>

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森保一(もりやす・はじめ)

1968年8月23日、静岡県生まれ。長崎県出身。1987年に長崎日大高を卒業後、マツダサッカークラブ(現・サンフレッチェ広島)に入団する。現役時代は、広島、仙台などで活躍し、代表通算35試合出場。1993年10月にドーハの悲劇を経験。2003年に現役引退後、広島の監督として3度のJ1制覇。2018年ロシアW杯ではコーチを務め、2021年東京五輪では日本を4位に、2022年カタールW杯ではベスト16に導いた

#7に続く
森保一監督の告白「あのときは悔しかった」18歳での“屈辱の経験”「給料も1万円少なくて…」“超無名”の高校生が日本代表になるまで
この連載の一覧を見る(#1〜18)
#18
「なぜ森保監督はボール拾いをするのか?」日本代表・森保一監督56歳が行う“異例の雑用”、本人は「監督はあくまでポスト」審判の判定に怒りの抗議も…
#17
「いざというときの森保さんはスゴい」森保一監督56歳の執念…当時の広島関係者が証言「まだ24時間ある」徹夜で仕事「他クラブでは“ぬるさ”を感じた」
#16
「日本人にサッカーができるの?」21歳森保一が“差別する”イギリス人を黙らせた日…「幻の海外組」なぜ森保監督は“マンU経験”を自慢しない?
#15
「給料が8万円しかなくて…」18歳だった森保一監督が“初任給”で送った2万円…両親への手紙に書いた“意外な言葉”「ポロポロ泣いていた」
#14
「彼女は地元で有名な美少女でした」日本代表・森保一監督は妻とこうして出会った…長崎の親友が証言する「本当にいい雰囲気の夫婦です」
#13
「僕と妻は高校時代の同級生です」日本代表・森保一監督が明かした“結婚生活”「“パチンコ好き”だった」アマチュア選手を変えた妻の存在
#12
「お前、何を言うとるんじゃ!」森保一監督が怒鳴られた“アマチュア時代”「私も生意気でした」2度の激怒が“補欠選手”森保を変えた
#11
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#10
「森保は漢字の間違いが多くてね…」“じつは勉強が苦手だった”森保一監督を変えた新人時代…恩師が明かす「“森保メモ”はこうして生まれた」
#9
「お前、その髪型で車が売れると思うか?」18歳森保一がパンチパーマにした日…恩師が叱った森保監督のやんちゃな“新入社員時代”
#8
「高校まで全く無名だった」森保一監督の人生を変えた“1通の年賀状”…なぜ名門マツダに入団できた? 同期は疑問「なんでこいつおるんやろ?」
#7
森保一監督の告白「あのときは悔しかった」18歳での“屈辱の経験”「給料も1万円少なくて…」“超無名”の高校生が日本代表になるまで
#6
「サッカー部をやめてしまった」やんちゃだった森保一監督“突然の登校拒否”、人生最大の挫折…恩師が証言する「高校中退しかけた高2の夏」
#5
医者が激怒「もう2度と来るな」“やんちゃだった”高校時代の森保一監督「左腕骨折でも試合出場」「ハジメ君は武闘派でした」サッカー部後輩が証言
#4
「高校まで全く無名だった」森保一監督…そのサッカー人生で1番のナゾ「なぜ地元の強豪・国見高に行かなかった?」親友がいま明かす“受験の真相”
#3
証言「森保のスパイクが隠されたり…」森保一監督、中学時代“陰湿イジメ”からの逆転人生「もう練習行かない」森保の父親が2度救った危機
#2
「隣町の中学生20人が乗り込んできた」“やんちゃだった”森保一監督、地元・長崎でのケンカ未遂事件「森保は中2からスゴいリーダーでした」
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「ええっ! ハジメくん金髪?」森保一監督の“いきなり金髪伝説”とは「ハジメくん、やんちゃでしたから」中学卒業式、地元で有名なエピソード

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